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ブラジル上院「コロナ対策不十分で死者増」 大統領批判

地元メディア報道、刑事責任追及も

【サンパウロ=宮本英威】ブラジル上院は、ボルソナロ大統領による不十分な新型コロナウイルス対策が死者を増やしたとする報告書をまとめる方針だ。殺人罪などで刑事責任の追及も視野に入れる。地元メディアが19日報じた。州政府などが求めたワクチンや医療用酸素の確保に対し、連邦政府が十分対応しなかったと判断している。

ブラジル上院は新型コロナを巡るボルソナロ政権の対応について委員会を設けて調査を進めていた。週内にも調査報告書を公表する予定だ。報告書は1200ページ近くに達すると報じられている。

報道によると、報告書はボルソナロ政権のワクチン購入が遅れたことで医療崩壊が起きたと批判。連邦政府は2020年時点で英アストラゼネカ製のみで十分だと判断し、米ファイザーからの連絡を無視していたとされる。

報告書は明確な科学的証拠がないにもかかわらず抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」の治療効果に固執した点も非難しているという。

報告書に関わったカリェイロス上院議員は18日、米紙ニューヨーク・タイムズの取材に対し「多くの死は避けられた。大統領は死者の増加に責任があると個人的には考えている」と述べ、ボルソナロ氏を批判した。

報告書は、殺人罪や文書偽造など少なくとも12の罪を指摘するもようだ。今後は議会での採決を経て連邦検察が訴追するかどうかを決める。ただ現時点では、弾劾などにつながる可能性は低いとの見方が多い。

ブラジルは新型コロナの感染者数が累計で2100万人以上に達している。死者は60万人を超え、世界で2番目に多い。ボルソナロ氏は新型コロナを「ただの風邪」と呼び、公共の場でのマスク着用にも消極的で、現時点でもワクチンを接種していない。科学的な見地からの対策を主張した保健相の更迭にも動いた。

ブラジルでは22年10月に大統領選挙が控えている。大手調査会社ダタ・フォリャが9月に実施した世論調査で、ボルソナロ氏の支持率は22%と、19年1月の政権発足以降では最低に落ち込んだ。左派のルラ元大統領に支持が集まっており、ボルソナロ氏は再選に向けて厳しい情勢におかれている。

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