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カナダ総選挙、与党・自由党が第1党へ 過半数は届かず

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カナダのトルドー首相は自由党が「進歩的な政府をつくれる唯一の政党」と強調する=ロイター

【ニューヨーク=白岩ひおな】20日に投開票されたカナダ下院(定数338)総選挙で、ジャスティン・トルドー首相(49)率いる中道左派の与党・自由党が第1党となる見通しとなった。新型コロナウイルス対策や環境政策を掲げ、有権者の一定の信任を得た。もっとも、トルドー氏が目指す単独過半数には届かず、再び少数与党政権になるとみられる。

20日に投票日を迎えた総選挙は同日夜から順次開票作業に入った。公共放送CBC、放送局CTV、カナダ紙グローブ・アンド・メールが20日夜(日本時間21日午前)、相次いで自由党の勝利が確実となったと伝えた。

自由党はコロナ禍の中での解散判断やアフガニスタンからの退避作戦などをめぐり批判を集め、事前の世論調査では一時保守党の逆転を許した。ただ、相次ぐ熱波や山火事で気候変動対策への関心が高まり、2030年までに二酸化炭素(CO2)排出量を05年比で40~45%削減するなど積極的な目標を掲げたことが支持を集めた。

解散時の自由党の議席は155議席で、トルドー氏がめざす単独過半数の170議席にはさらに15議席必要だ。CBC、CTVなどは再び少数与党となる見通しだと報じた。19年の前回総選挙では、自由党は単独過半数に届かず、少数与党として法案や予算ごとに新民主党など他党との連携に頼ってきた。過半数を下回れば、少数与党として再び政権運営を模索することになるとみられる。

保守党のオトゥール党首は穏健化をアピールし支持を拡大している=ロイター

8月15日の解散宣言の時点では、自由党が35.6%と保守党の28.8%に7ポイント近く差をつけ、単独過半数をうかがう勢いだった。トルドー氏は新型コロナのワクチン接種率が12歳以上の人口の7割を超え、経済も回復基調にあるとの判断から「次の数年のための明確な信任」を求めて解散に踏み切った。

これに対し、「10年後の財政均衡」や対中圧力の強化を掲げる保守党のオトゥール党首は炭素税への反対を撤回し、女性が中絶について決める権利を擁護するなど穏健化をアピールし、支持を集めてきた。CBCの世論調査によると、19日時点の支持率は自由党が31.5%、保守党が31.0%と拮抗していた。

全議席の確定には時間がかかる可能性もある。連邦選挙管理局によると、10~13日の期日前投票では約580万人が投票し、2019年の総選挙時(約490万人)から約2割増えた。新型コロナの感染拡大の影響で郵便投票の希望者も増え、15日時点で約120万人に郵便投票に必要な投票用紙を発行した。19年は5万人弱だった。

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