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円一時149円90銭台 米長期金利、金融危機前水準に上昇

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【ニューヨーク=竹内弘文】米長期金利の上昇が世界の金融市場を揺らしている。米連邦準備理事会(FRB)が大幅利上げを継続するとの見方から、19日にはリーマン・ショック直前の2008年7月以来、14年ぶりの高水準を付けた。日米金利差が一段と拡大するとの観測から円相場は一段と下落し、20日の外国為替市場では1ドル=149円90銭台で推移している。

19日の米債券市場で長期金利は一時、前日比0.14%程度高い4.1%まで上昇(債券価格は下落)した。同日実施の20年債入札が「やや弱い需要を示す結果」(米調査会社MFR)で債券売りを誘ったほか、FRB高官の発言も材料となった。

ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は19日のオンラインイベントで「金融引き締めが足りないリスクは、やり過ぎるリスクよりも深刻だ」と発言した。従来の発言を踏襲した内容に新味はなかったが、FRB関係者が対外発信を控える「ブラックアウト期間」が22日から始まるため、注目度が高まっていた面はある。

業績動向も金利上昇を後押しする。22年7~9月期の米企業決算は、景気減速の打撃を相当程度見込んでいた市場予想平均を上回る実績公表が相次ぐ。個人消費など米経済の底堅さを示す半面、インフレ圧力の長期持続をも示唆する。

金融市場はすでに、11月1~2日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75%利上げがあるとほぼ確実視している。焦点は12月の利上げ幅だ。

市場が織り込む利上げ確率を算出する「フェドウオッチ」によると、12月の利上げ幅が0.75%となる確率は米東部時間の19日午後6時時点で75%と、前日の64%から大幅に増えた。FRBはインフレ抑制のため大幅利上げを継続するとの見方が強まっている。

米長期金利の上昇は、通貨ドルへの資金流入を呼んでいる。円相場は対ドルで1990年8月以来32年ぶりの安値水準まで下げた。6月末対比の対ドル下落率はユーロが7%、ポンドが8%、円は10%弱で、円の下げがやや大きい。日銀の黒田東彦総裁は19日に、改めて金融緩和を続ける方針を強調しており、日米の金融政策の方向性の違いから円安・ドル高が進みやすくなっている。

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

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