米LNG企業、伊藤忠商事と長期契約 年100万トン供給
(更新)

【ヒューストン=花房良祐】米国の液化天然ガス(LNG)会社ネクストデケイドは19日、伊藤忠商事に年100万トンのLNGを15年間にわたり販売する長期契約を結んだと発表した。2020年代後半にも稼働を開始するとみられる南部テキサス州のプロジェクト「リオグランデLNG」から調達する。
販売価格は米国のガス価格に連動し、伊藤忠がLNG運搬船を手配する。すでにネクスト社は石油大手エクソンモービルや中国、ポルトガルの企業と長期契約を結んでおり、日本企業と合意するのは初めてとなる。伊藤忠は日本を含む国内外のエネルギー需要家への供給を検討する。
まずは約110億ドル(約1兆4000億円)を投じ、年約1600万トン分の生産設備を立ち上げる。23年3月までに投資方針を固め、設計や資材調達、建造は米プラント大手ベクテルが引き受ける。
ネクストが主導するリオグランデLNGは最終的に年2700万トンの生産能力を計画し、二酸化炭素(CO2)の回収・貯留も実施する。