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米物言う株主エリオット、香港拠点閉鎖 東京に一部移管

エリオット創業者のポール・シンガー氏=ロイター

【ニューヨーク=宮本岳則】米著名アクティビスト(物言う株主)のエリオット・マネジメントが香港の拠点を閉鎖することが19日、明らかになった。人員と機能を英ロンドンと東京に移す。中国政府が「香港国家安全維持法」の下で香港の統制を強めるなか、米有力ファンドの移転は注目を集めそうだ。

著名投資家ポール・シンガー氏率いるエリオットは、世界で最も活動的なアクティビストの一つ。年金基金などから資金を集め、運用総額は2020年6月時点で410億ドル(約4兆2600億円)にのぼる。投資先企業は米通信大手AT&Tや米SNS(交流サイト)大手のツイッター、ソフトバンクグループなど幅広い。アクティビスト活動に加え、未公開株(PE)ファンドや不動産投資なども手掛ける。

関係者によると、エリオットは香港を拠点としたトレーディングと投資活動をやめる。21年1月1日で、日本を除くアジアの投資ポジションは同社のロンドン拠点で担当することになった。新たな投資活動もロンドンから行う。香港閉鎖で東京が唯一のアジア拠点になる見通しだ。主要投資先の一つ、ソフトバンクグループや香港の東亜銀行はロンドンと東京の投資チームが担当するという。

中国返還後の香港は高度な自治を認めた「一国二制度」のもと、低税率で英語が通じるなど外資系企業が活動しやすい環境が整っていた。アジア地域の本社を香港に置くケースも多い。だが、香港国安法によって言論の自由は大きく後退し、資本制度への懸念も強まった。金融業界でも撤退や縮小、人員の再配置を考える企業が出てきた。

エリオットが香港拠点の閉鎖に動いた理由は明らかになっていない。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT、電子版)によると、エリオットは香港国安法の制定前の2018年から香港拠点の人員削減を進めていたという。

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