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Twitter、4~6月は2年ぶり減収 マスク氏言動の影響示唆

【シリコンバレー=白石武志】米ツイッターの苦境が深まっている。22日発表した2022年4~6月期決算はデジタル広告市場の変調などで2年ぶりの減収となった。同社は要因の一つとして総額440億ドル(約6兆円)の買収取引を一方的に撤回しようとする米起業家イーロン・マスク氏の言動の不確実性をあげ、同氏に業績不振の責任を部分的に転嫁した。

4~6月期の売上高は前年同期比1%減の11億7600万ドルとなり、事前の市場予想(13億2000万ドル前後)を下回った。減収となるのは新型コロナウイルスの感染拡大初期に主力のデジタル広告事業の収入が落ち込んだ20年4~6月期以来、8四半期ぶりだ。

ツイッターは決算開示資料のなかで減収について「マクロ環境に起因する広告業界の逆風や、マスク氏によるツイッター買収の保留に関連する不確実性を反映したものだ」と説明した。奔放な言動を続ける同氏を警戒し、一部の広告主がツイッターへの広告掲載を控えた可能性を示唆した。

最終損益は2億7000万ドルの赤字(前年同期は6500万ドルの黒字)だった。研究開発費などのコストがかさみ、3四半期ぶりに最終赤字になった。マスク氏による買収に関連する費用は約3300万ドル、5月に表明した人材採用凍結に伴う退職関連費用は1900万ドルだった。

ツイッターが経営指標として重視する広告を閲覧した1日当たりの平均利用者数は1年前より17%多い2億3780万人に増えたが、事前の市場予想には届かなかった。一方でマスク氏のフォロワー数は過去1年で1.7倍に増えて約1億人に達した。半数近くの利用者が同氏の日々の投稿を受け取っていることになる。

新型コロナ禍で「巣ごもり消費」の広告需要を取り込んできたSNS(交流サイト)各社の業績は転機を迎えている。米調査会社インサイダー・インテリジェンスによると21年に前年比38.3%増加した米国のデジタル広告市場は急拡大の反動などで22年には13.6%増に減速する見込みだ。

世界で20億人近くが原則実名で利用する米メタの「フェイスブック」に比べ、ツイッターが運営するSNSの広告効果は低いとされる。米金利上昇に伴う景気後退を見越して企業は一部の広告予算を絞り込みつつあり、ツイッターは4~6月期決算で競争力の高いライバルよりも大きな打撃を受けた可能性がある。

マスク氏は4月25日にツイッターを完全買収することで同社取締役会と合意したが、その後、実態のない偽アカウントの多さに懸念を示して取引を一時保留すると表明した。同社が十分な情報提供に応じず契約に違反したとして、7月8日には買収取引の打ち切りを一方的に通知した。

対するツイッターは買収撤回は無効だとして、7月12日にマスク氏を相手取った訴えを起こした。合意済みの条件と価格で買収契約を実行するよう求めている。4~6月期決算については係争中であることを理由にアナリスト向けの説明会を開かず、買収取引の完了時期については開示資料のなかで「予測することはできない」と述べるにとどめた。

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