米投資会社アポロ、Twitter買収参画を検討 WSJ報道

【ニューヨーク=宮本岳則】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版、WSJ)は18日、米大手投資会社アポロ・グローバル・マネジメントが米ツイッター買収への参画を検討していると報じた。米著名起業家イーロン・マスク氏の買収提案に加わる可能性もあるという。
マスク氏は4日に約9%分のツイッター株を取得したと表明し、13日には残る90%超を1株あたり54ドル20セントで購入すると提案した。買収費用は約400億ドル(約5兆円)にのぼる。ツイッター買収にはマスク氏のほか、米大手投資会社トーマ・ブラボーも関心を示していると伝えられている。
WSJによるとアポロ・グローバルはマスク氏やトーマ・ブラボー、他の買収者に融資を提供したり、共同出資者として提案に加わったりすることを検討している。日本経済新聞はアポロからコメントを得られていない。
ツイッターの取締役会は15日、敵対的勢力による企業買収を防ぐためのポイズンピル(毒薬条項)導入を全会一致で採択した。WSJによると数日内にマスク氏の買収提案を拒否する見通しという。マスク氏の出方次第では今後、敵対的買収に発展したり、ツイッター側が別の友好的な買収者をホワイトナイト(白馬の騎士)として連れてきたりする可能性がある。
アポロ・グローバルは米大手投資会社の一角を占め、運用資産総額は2021年12月末時点で4980億ドルだった。21年9月には米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズから、ネットメディアの「ヤフー」事業を買収した。