/

メキシコ議会、憲法改正案を否決 電力国有化に野党反対

【メキシコシティ=清水孝輔】メキシコ議会下院は17日、ロペスオブラドール大統領が提出した電力国有化に関する憲法改正案を否決した。野党議員の反対で憲法改正に必要な3分の2以上の賛成を得られなかった。憲法改正案に対しては米国政府や企業が投資環境を損なうと繰り返し批判していた。

賛成275票、反対223票で否決された。国民行動党(PAN)など複数の野党が反対した。ロペスオブラドール氏は議会での否決を受け、18日の記者会見で「(反対票を投じた議員は)国民よりも外国企業の利益を優先し、メキシコを裏切った」と述べた。憲法改正案は廃案となる。

ロペスオブラドール氏は2021年10月に下院に憲法改正案を提出した。民間事業者の許認可や電力売買契約を取り消し、国営電力公社CFEのシェアを54%まで高める案だった。民間企業は残りの46%を発電できるが、CFEに不利な契約を迫られかねないという懸念が高まっていた。

CFEは民間企業に比べて発電コストが高いと指摘されてきた。憲法改正が実現すれば、非効率なCFEの電源を優先することで電力価格が上がる可能性があった。CFEは再生可能エネルギーの発電量が少ないため、工場で使う電力の再生エネ比率を増やしたい企業からも批判の声があがっていた。

メキシコ政府は別の方法でも電力改革を進めようとしている。21年3月には電力産業法を改定し、民間企業よりもCFEの電力を優先する規定を盛り込んだ。この法改正にも企業が相次ぎ反発し、差し止めを求めて提訴した。ただ最高裁判所は野党議員団が求めた違憲提訴を4月に却下しており、今後も企業の投資環境が悪化する懸念は残る。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連企業・業界

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン