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バイデン政権移行に遅れ 閣僚承認進まず

バイデン次期大統領へのトランプ政権からの引き継ぎはギクシャクしている=AP

【ワシントン=永沢毅】バイデン次期米政権は20日、異例ずくめの船出を迎える。党派対立のあおりで閣僚の承認手続きは遅れている。トランプ大統領はバイデン次期大統領の就任式を欠席し、退任が迫るなかで独自の政策も打ち出し移行業務に影を落としている。

米議会上院は19日、イエレン次期財務長官やブリンケン次期国務長官、オースティン次期国防長官ら5人の閣僚候補の公聴会を開く。通例なら主要閣僚は1月半ばまでに公聴会を済ませ、大統領の就任初日に承認を得て就任するケースが多い。今回はトランプ氏が大統領選で不正を訴え党派対立が深まり、上院の決選投票があったのも加わり承認手続きが遅れた。

ブッシュ、オバマ両政権では就任式当日に承認された閣僚がそれぞれ7人いた。トランプ政権でもマティス国防長官とケリー国土安全保障長官(いずれも当時)の2人いたが、今回はこの約30年で初めて就任初日に閣僚が不在になるとの観測もある。

トランプ政権の高官が相次ぎ退任し、引き継ぎ業務に支障を来しかねない事態にもなっている。米連邦議会占拠事件に抗議してチャオ前運輸長官ら2閣僚が辞任し、4年間で辞任した閣僚は延べ14人に及んだ。米ブルッキングス研究所の調べでは、閣僚の離職人数は過去40年で最高となった。

ホワイトハウスで外交・安全保障政策の司令塔を務めるオブライエン大統領補佐官(国家安全保障担当)も一時は辞任を検討したとされる。米メディアによると、安全保障への悪影響を懸念した周囲の説得を受けて踏みとどまったという。

いびつな政権移行を象徴する動きもある。トランプ政権は18日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ目的で実施していた欧州各国やブラジルからの外国人の入国禁止措置を26日に解除すると表明した。同日から飛行機で入国する全ての渡航者にコロナの陰性証明を義務付ける措置が始まるのにあわせたものだ。

すると、すぐさまサキ次期米大統領報道官が反応した。「パンデミック(世界的大流行)は悪化し、変異種も登場するなかでいまは渡航制限を解除するときではない」とツイートし、解除は認めない意向を示した。政権移行期間は、次期政権と調整せず大きな政策変更はしないのが通例だ。

バイデン次期政権の発足と重なる上院でのトランプ氏の弾劾裁判も、バイデン氏にとって悩みの種だ。弾劾裁判は上院で最優先事項になるが、同氏は幹部人事の承認手続きや新型コロナ対策、経済再生に関わる法案の審議を並行して進めるよう望んでいる。融和を訴えるバイデン政権が滑り出しから弾劾裁判で「政局優先」の印象をもたれれば、今後の政権運営にも影響を及ぼしかねない。

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