2月の米建設業界景況感、需要堅調でわずかに上昇

【ワシントン=長沼亜紀】全米住宅建設業協会(NAHB)が17日発表した2月の住宅市場指数は前月から1ポイント上昇し84となった。3カ月ぶりの上昇で、ダウ・ジョーンズまとめの市場予測(83程度)をわずかに上回った。
内訳は「現在の住宅販売状況」が89で横ばいだった。「今後6カ月の販売見通し」は80で3ポイント低下したが、「客足」は72で4ポイント上昇した。NAHBは「強い需要が、供給網の乱れと木材価格急騰の影響を相殺した」と分析した。

同指数は住宅建設業者や販売業者などからなるNAHB会員を対象に業界の景況感を測る。50を上回ると業者が新築一戸建て住宅販売市場の状況を「好調」とみていることを示す。
指数は、新型コロナウイルス感染の拡大本格化で2020年春に大きく落ち込んだ後、急速に回復し、高水準が続いている。しかし、木材価格が足元で過去最高水準に達し、建設コストを押し上げており、計画を中断する業者もでているという。NAHBのエコノミストは「住宅建設の伸びは今後わずかに鈍化する」との見方を示した。
関連企業・業界
業界: