米フィラデルフィア連銀製造業景況指数、2カ月ぶり上昇

【ワシントン=長沼亜紀】米フィラデルフィア連邦準備銀行が17日発表した3月の製造業景況指数は27.4で、前月から11.4ポイント上昇した。2カ月ぶりの上昇で、2021年11月以来4カ月ぶりの高さに回復し、ダウ・ジョーンズまとめの市場予測(15.0程度)を大きく上回った。
同調査は管轄地区内の約120の製造業者が対象。前月より景況感が「改善した」との回答の比率が「悪化した」との回答比率を上回るとプラスになる。

個別項目では、「新規受注」が25.8で11.6ポイント、「出荷」が30.2で16.8ポイントそれぞれ上昇したほか、雇用は6.6ポイント上昇の38.9で、統計開始の1968年以降で最高を記録した。
一方、供給制約を映す「受注残」は21.0で5.2ポイント、「入荷遅延」は39.7で16.7ポイントそれぞれ上昇し、状況の悪化を示唆した。経済調査会社パンセオン・マクロエコノミックスのエコノミストは、ロシアによるウクライナ侵攻や中国の新型コロナウイルス対策強化による一時的混乱が影響した可能性を指摘した。