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投降呼びかけるゼレンスキー氏の偽動画 米メタが削除

【シリコンバレー=奥平和行】SNS(交流サイト)のフェイスブックを運営する米メタは16日、ウクライナのゼレンスキー大統領の偽動画を発見し、削除したと明らかにした。同国の兵士や市民にロシア側への投降を呼びかけていたもようだ。人工知能(AI)で本物のようにみせかける「ディープフェイク」という技術が使われていた。

メタの安全ポリシー責任者、ナタニエル・グライチャー氏がツイッターで説明した。同氏によると、偽動画でゼレンスキー氏は実在しない声明を読み上げた。米シンクタンクのアトランティック・カウンシルはウクライナ側に投降を呼びかける内容などが含まれていたと分析した。

偽動画はサイバー攻撃を受けたとみられるウクライナのテレビ局のウェブサイトなどから拡散し、SNSでも共有されたもようだ。メタはディープフェイクの共有を禁じる利用規約に基づき、この動画を削除した。ほかのSNS運営企業などにも情報を提供したと明かした。

ディープフェイクはAIの中核技術である機械学習を活用して映像や音声を合成する技術だ。精巧な偽動画はAIの負の側面のひとつでもある。16日に見つかった偽動画ではゼレンスキー氏の口の動きと音声が同期しているようにみえるが、頭部は本人よりもやや大きい。欧米メディアは、声のトーンも本人に比べ低いと指摘する。

ウクライナ政府はディープフェイクを警戒し、同国の兵士や市民には、ゼレンスキー氏が降伏を宣言するような動画を見たら注意するよう呼びかけていた。英BBCによると、ロシアのウクライナ侵攻後、ディープフェイクが使われるのは初めてだとみられる。

偽動画はフェイスブックをはじめとする米系のSNSでは見つけにくい。だが、ロシア発の対話アプリ「テレグラム」などでは閲覧できる状態が続いている。ゼレンスキー氏は16日、テレグラムなどに動画を投稿し、偽動画の内容が事実でないと主張した。

ゼレンスキー氏は投稿した動画を通じ「勝利まで武器を捨てるつもりはない。ロシア軍こそ武器を捨てて帰国すべきだ」と強調した。

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