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米企業利益がコロナ前回復へ 10~12月、IT・必需品好調

(更新)
アップルの純利益は米企業トップ=ロイター

【ニューヨーク=後藤達也】米企業の2020年10~12月期決算発表が本格化する。主要500社のアナリスト予想平均は純利益が合計で3300億ドル(約34兆円)と新型コロナウイルス流行前の前年同期とほぼ同じ水準に回復する。最高益が見込まれるアップルなどIT(情報技術)や生活必需品が好調。一方、個人向けサービスなどはコロナの爪痕が深く、業種ごとの明暗も目立つ。

ファクトセットのデータをもとにS&P500種株価指数の採用で比較可能な企業を集計した。20年10~12月期の純利益は前年同期比2%増と小幅ながら増益となり、過去最高になることが見込まれている。コロナの影響で最も落ち込んだ1~3月期と比べると約3倍に回復する。

ITがコロナ禍をバネにけん引している。スマートフォン「iPhone12」の販売が好調なアップルの純利益は238億ドルと、最高益だった前年同期を7%上回る見通しだ。在宅勤務の増加を追い風にマイクロソフトはクラウドサービスが好調で同7%増。フェイスブックは24%増益が見込まれている。

生活必需品もコロナ禍の逆風が弱い。スーパーのウォルマートやドラッグストアのウォルグリーンは増収増益基調を保っている。ジョンソン・エンド・ジョンソンも市販薬や日用品が好調だ。

一方、レジャーなどコロナの影響の強い個人向けサービスは回復に時間を要している。ユナイテッド航空など航空大手3社はいずれも最終赤字が見込まれている。クルーズのカーニバルやウォルト・ディズニーも赤字が続く。集計対象外だが、ホテルや外食も厳しい経営環境が続いている。

21年の収益見通しも20年の構図と近い。ITや必需品、医療関連は過去最高益を更新する企業が多くなりそうだ。個人向けのサービスは回復するものの全体では19年の水準には届かないと見込まれている。コロナウイルスが昨年末に再び急拡大し、全米で外出や店舗営業に制限がかかっているためだ。

20日に発足するバイデン政権は就任から100日間で1億本のコロナワクチン接種を目標とするなどコロナ対策に力を入れている。アナリストの間では年央にかけて収束に向かうとの期待が多いものの、不確実性は高い。株式市場はワクチンの効果を期待し、最高値の更新を続けているが、収益の回復が遅れれば株価が調整するおそれもある。経営者が21年の収益環境をどのように展望するかにも注目が集まっている。

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