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デジタル課税、発効1年遅れ G20「23年に条約署名を」

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【バリ島(インドネシア)=高見浩輔、藤田祐樹】20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は16日に共同声明を出せず、閉幕した。代わりに出した議長総括は、巨大IT(情報技術)企業などに課すデジタル課税について「2023年前半までの多国間条約への署名」を求めると明記した。当初の計画から1年遅れ、発効は24年にずれ込む見通しだ。

経済のデジタル化に対応する新たな課税は、巨大IT企業など高収益企業の徴税権を事業規模に応じて各国で分け合う「第1の柱」と法人税の最低税率を15%とする「第2の柱」で構成する。

2つの柱は同時に議論される。経済協力開発機構(OECD)加盟国を含む140近い国・地域が21年10月に合意した際は、いずれも23年の導入を目指していた。デジタル課税の多国間条約は22年中に締結する予定だった。議長総括は「国際的な租税パッケージの速やかな実施に向けたコミットメントを再確認する」とした。

導入がずれ込む背景には、各国での調整が難航していることがある。条約を承認した国の多くは自国の税法を改正する必要があるためだ。

巨大IT企業を中心に課税逃れを防ぐには、各国が共通のルールのもとで対応しなければ実効性は高まらない。OECDのコールマン事務総長は今回のG20財務相会議を前に出した声明で「ルールを正しくつくるためには必要なだけの時間もかける」と説明していた。

米国は議会の承認を得られるか不透明な情勢だ。上院は与野党の議席が50ずつで拮抗する。法人最低税率の導入と合わせて議論してきたバイデン政権の増税案は7月に入って与党の民主党内からも反対論が噴出し、ともに実現が見通せなくなっている。ロイター通信によると、イエレン財務長官は16日、法人最低税率の導入を目指す考えを重ねて強調した。

日本は22年末に議論する23年度の税制改正で対応を検討する。法改正は23年の通常国会で審議する方向だ。

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