JPモルガン、メタバースに情報拠点 金融サービスも視野 - 日本経済新聞
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JPモルガン、メタバースに情報拠点 金融サービスも視野

(更新)

【ニューヨーク=大島有美子】米銀大手のJPモルガン・チェースは16日までに、インターネット上の仮想空間(メタバース)にラウンジを開設した。暗号資産(仮想通貨)などに関する情報が得られる。銀行が仮想空間に進出するのは世界でも珍しい。仮想空間での土地取引などが活発になるなか、顧客の需要を探りながら、将来的に金融サービス提供を視野に入れる。

仮想空間上で建物を自由に建てられる米国のサービス「ディセントラランド」上にラウンジを開設した。東京の繁華街を想定した町並みの中にある。ラウンジ内にはジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)の画像も飾った。利用者はアバター(分身)で歩き回り、仮想通貨に関する情報を入手できる。

JPモルガンは仮想空間に関する報告書を公表した。同社で仮想通貨や仮想空間関連を統括するクリスティン・モイ氏は「メタバースの構築と規模拡大は、ユーザーが物理的な世界と仮想空間をシームレスに行き来できるよう、強固で柔軟な金融システムを持つことにかかっている」と述べた。国境を越えた決済や外国為替など、金融の基本機能が必要になるとみる。

報告書では仮想空間はあらゆる産業分野に浸透し、市場規模は今後数年で1兆ドル(約115兆円)に膨らむと試算する。特に土地取引は活発で、平均価格は2021年6月の6000ドルから、半年後の12月には1万2000ドルと2倍に上昇したという。住宅ローンや信用調査など、既存の取引と類似した金融サービスが求められる可能性がある。

IT(情報技術)大手は仮想空間に商機を見いだしている。メタ(旧フェイスブック)は仮想空間を次世代のプラットフォームとみて投資しているほか、マイクロソフトも約8兆円を投じてゲーム会社の買収を発表。JPモルガンはブロックチェーン(分散型台帳)上で動くデジタル通貨の実用化などを進めている。

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