/

米、加速視野に3月利上げへ 1月FOMC議事要旨

【ワシントン=大越匡洋】米連邦準備理事会(FRB)は16日、1月25~26日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公開した。会合では高インフレが「予想以上に長く続いている」との危機感を参加者が共有し、政策金利を「まもなく引き上げることが適切」と結論づけた。過去の利上げ局面より引き締めペースを速めることも視野に入れ、次回FOMCのある3月半ばに利上げに踏み切る見通しだ。

1月の会合で参加者はインフレが目標の2%を大きく上回って推移し、先行きの不確実性も高いと指摘した。エネルギー価格の上昇や地政学リスク、新型コロナウイルスの感染を厳しく封じ込める中国の「ゼロコロナ政策」による供給網の目詰まりなどを懸念材料として挙げ、インフレ抑制に向けて近く政策金利を引き上げることが適切と判断した。

労働市場に関し、多くの参加者が低失業率、賃金上昇、人手不足などから「すでに最大雇用に達したか、それに非常に近い」と分析。「まだ最大雇用に達していない」との声も一部にあったが、「ほとんどの指標が非常に強い」との認識は一致した。

ほぼ全員の参加者が、新型コロナの変異型「オミクロン型」の流行が早期に収まれば、高い貯蓄率などに支えられて家計の需要は急速に回復すると予想した。

次回3月の会合で利上げを決定すれば2018年12月以来となり、2年間にわたって続いたゼロ金利も解除される。15年末からの前回の利上げ局面に比べて物価、雇用など経済の見通しが「はるかに強い」ことから、ほとんどの参加者が利上げペースを前回局面より「速めることが正当化される可能性が高い」との考えを示した。

前回局面では政策金利をゆっくり引き上げ、15年末から3年かけて計2.25%の利上げを実現した。今回、市場はすでに22年中だけで1回の引き上げ幅を0.25%とすると6回以上、合計で1.5%以上の利上げを想定している。

約9兆ドルまで膨らんだ保有資産を縮小する量的引き締め(QT)についても早期に着手する方針だ。前回は利上げ開始から2年近くたった17年秋に始め、19年にかけて実施した。パウエル議長は会合後の記者会見で「前回よりも早いタイミングで開始し、より速いペースで縮小することになるだろう」と語った。

議事要旨でも、参加者は総じて「17~19年までの保有資産の縮小よりも速いペースでの実施が正当化される」と論じた。米国債などの再投資を徐々に減らす形を中心に想定しつつ、多くの参加者は「将来のある時点で住宅ローン担保証券(MBS)を売却する」ことも含めて検討することに言及した。

今後のリスクにも議論がおよんだ。金融緩和の長期化によって様々な市場で資産価格が高まっており、金融政策の修正に伴う資産価格の大幅な変動が将来の景気後退につながる可能性があるとの懸念を数人の参加者が示した。一方、流動性が十分にあるなど、金融システムはショックに対して耐性があるとの見方も出た。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン