/

米企業の自社株買い、株価調整で加速 22年は1兆ドルも

(更新)

【ニューヨーク=伴百江】米大手企業の自社株買いが加速している。米ゴールドマン・サックスによると、2022年初から2月末までにS&P500種株価指数の採用企業が発表した自社株買いは総額2380億ドル(約28兆円)と21年1~3月から3割増えた。米金融政策の正常化やロシアのウクライナ侵攻で株式相場が下げた局面で、自社株買いを公表する企業が相次いだ。

1~2月までの公表分は、四半期ベースで最高額となった21年10~12月期の2701億ドルに迫る。過去最高ペースで推移しており、ゴールドマンは年間で1兆ドルを超える可能性があるとみている。

米主要企業の自社株買いは新型コロナウイルスの感染が拡大した20年1~3月期を底に回復し、増加基調が続く。S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズの調べによると、昨年公表された取得枠は約8817億ドルと20年から約70%増え、過去最高になった。

22年は業績が堅調な企業を中心に大型の取得枠公表も目立つ。2月には鉄道会社のユニオン・パシフィックが250億ドル、飲料大手のペプシコが100億ドルの自社株買い計画を発表した。アマゾン・ドット・コムは3月に最大100億ドルの自社株買いを発表し、翌日の株価は大幅に上昇した。

S&Pダウ・ジョーンズのシニア・インデックスアナリストのハワード・シルバーブラット氏は「インフレの先行きやウクライナ情勢を巡る不透明感で個人消費が減速する可能性はあるものの、堅調な企業のキャッシュフローをテコに今年の自社株買いは過去最高になる可能性がある」と分析している。

自社株買いは経営陣が自社の株価を「割安」とみている目安とされ、投資家心理の改善につながる「アナウンスメント効果」が指摘されている。米株市場では主体別で企業が最大の買い手になってきた。潤沢な手元資金を抱える企業の自社株買いが株式相場を下支えするとの見方もある。

一方、一部の民主党議員は、巨額の自社株買いによって賃金への分配や研究開発投資などがおろそかになっていると批判。自社株買い総額に対する課税案も一時浮上した。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン