ゴールドマン、個人向け「ロボアド」指南 1000ドルから

【ニューヨーク=宮本岳則】米金融大手ゴールドマン・サックスは16日、米国の個人向けにインターネット上で資産運用を指南するロボットアドバイザー(ロボアド)サービスを始めた。上場投資信託(ETF)でポートフォリオを構築し、個人の運用目標に合わせて自動的に資産配分を調整する。主に富裕層を相手にしてきた同社が、顧客層の拡大に本腰を入れてきた。
このほど「マーカス・インベスト」の名称でサービスを始めた。投資金額1000ドル(約10万5000円)から口座を開ける。選べる銘柄はETFのみで、個別企業の株式には投資できない。ゴールドマンのコンピュータープログラムが日々の相場動向を監視し、自動的に資産配分を調節する。年間手数料として預かり資産の0.35%を徴収する。
ゴールドマンは2016年から「マーカス」ブランドで個人や中小・零細事業者向けにインターネット銀行事業を手掛けている。19年にアップルと組んでクレジットカード事業を始めるなど、徐々にサービス領域を広げてきた。個人向け総合金融サービスを収益の柱に育て、M&A(合併・買収)助言やトレーディングといった投資銀行業務に偏った収益構造からの脱却を図る。
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