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米格安航空ジェットブルー、スピリットに敵対的TOB

【ニューヨーク=大島有美子】米格安航空会社(LCC)大手のジェットブルー航空は16日、買収する意向を表明していた同業のスピリット航空に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。スピリットは同業のフロンティア航空を傘下に持つフロンティア・グループ・ホールディングスとの合併で合意し、ジェットブルーによる買収提案を拒否していた。ジェットブルーが敵対的買収を仕掛ける。

ジェットブルーは16日、TOBを実施してスピリットの株式を1株30ドル(約3900円)で現金で買い取ると表明した。買収規模は33億ドルとなる。4月に提案していた額(1株33ドル)よりは引き下げた。ジェットブルーはスピリットの取締役会との交渉次第では従来提案の1株33ドルでの買収も検討するとしている。

スピリットは2月、フロンティアが現金と株式交換の組み合わせで29億ドルでスピリットを買収する計画で合意した。ジェットブルーが4月に対抗案を提示。スピリットの取締役会は5月2日、ジェットブルーによる買収が「反トラスト法(独占禁止法)に照らすと(米司法省の)認可を受ける可能性が低い」としてジェットブルーの提案を拒否した。

ジェットブルーの動向が注目されていたが、今回のTOB表明は、スピリットの拒否を受けた対抗策となる。スピリットは6月10日に臨時株主総会を開き、フロンティアとの合併案を諮る。ジェットブルーはスピリットの株主向けに提案を説明するウェブサイトを開設。合併に反対票を投じるよう株主に呼びかけた。

ジェットブルーは、自社の提案がスピリットの13日時点の株価を77%上回るもので、フロンティアの提案と比べ株主に大きな価値をもたらすと説明する。反トラスト法の懸念に関しては「根拠がない。我々に(懸念について問いあわせるための)連絡を取ってくることもなかった」とスピリットの取締役会を非難した。

米投資会社カウエンの航空アナリスト、ヘレン・ベッカー氏によると、スピリットの株主上位10者が発行済み株式の40.6%を保有している。株主の動向が今後の焦点となる。「ジェットブルー、フロンティアどちらの買収にしても規制当局の承認が必要で、状況は不確実だ」とみる。

ブティジェッジ運輸長官は16日、米CNBCのインタビューで同取引に関する明言を避けた上で「最も重要なのは、米国民が健全な競争がある航空業界によって良いサービスを得られることだ」と述べた。ジェットブルーの表明を受けてスピリットの株価は16日、前週末の終値と比べて13%上昇して終えた。

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