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株価指数会社、中国軍関連企業を除外 米政権と足並み

(更新)

【ニューヨーク=宮本岳則】トランプ米政権が一部の中国企業を中国人民解放軍と関係が深いと認定したことを受けて、米欧の株価指数算出会社が対象銘柄の除外に動いている。米MSCIは2021年1月5日以降、半導体受託生産最大手、中芯国際集成電路製造(SMIC)など7社を指数組み入れ銘柄から外すと発表した。米中対立の影響が資本市場でも広がってきた。

MSCIは半導体大手のSMICのほか、監視カメラ最大手の杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)や鉄道・道路などインフラ建設の中国鉄建、宇宙事業を手がける中国東方紅衛星など計7社を指数算出の対象から外す。除外銘柄の組み入れ比率はMSCI全世界株指数の0.04%、新興国株指数の0.28%に相当する。MSCIは「100以上の投資家からフィードバックを得た」うえで決めたという。

今回の措置はトランプ政権の方針に沿ったものだ。トランプ大統領は11月、中国人民解放軍と関係が深い中国企業について、米国投資家による株式などの購入を禁止する大統領令に署名した。国防総省が「関係が深い企業」のリストを6月から公表し、現時点で35社が認定された。21年1月11日以降、米国の投資家はリストに入った個別銘柄や、そうした企業群に投資するファンドを原則購入できなくなる。

主要株価指数に価格が連動する上場投資信託(ETF)など「パッシブファンド」の資産残高は多く、算出会社は対応を迫られていた。ホワイトハウスの米国家安全保障会議(NSC)報道官はMSCIの措置について「長年、米国投資家は知らず知らずのうちに中国共産党と関係が深い軍需企業に資金を提供していた」と指摘、「トランプ大統領の指導力によって、こうした状況に終止符を打った」と述べた。

米欧の主要株価指数会社は「中国軍関連企業」の除外で足並みをそろえた。英ロンドン証券取引所の傘下のFTSEラッセルは4日に8社の除外を決め、21日から実施する。米S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズなども同様の措置を発表済みだ。もっとも国防総省リスト入り企業のすべてが外されたわけではない。MSCIは時価総額が大きい中国移動通信(チャイナモバイル)の除外は見送るほか、米国外の投資家向けにリスト入り企業を含む新指数を作るという。

トランプ政権による中国企業への圧力はハイテク分野から資本市場に広がり始めた。米証券取引委員会(SEC)は米国に上場する中国企業を巡って、監査状況の検査を厳格に行う方針を決め、新規則作りを急いでいる。実施されれば中国企業の米上場廃止につながりかねない。こうした措置は超党派で支持を集めており、バイデン次期大統領の政権でも厳しい姿勢は変わらないとの見方がある。

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