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米インテル、半導体受託生産4位を買収へ交渉 米紙報道

(更新)
インテルは半導体業界の分業化の流れの中でライバルに押されていた(同社提供)

【シリコンバレー=白石武志】米インテルが半導体受託生産世界4位の米グローバルファウンドリーズの買収に向け交渉していることが15日、明らかになった。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が関係者の話として報じた。買収額は約300億ドル(約3兆3000億円)といい、インテルのM&A(合併・買収)では過去最大となる可能性がある。

グローバルファウンドリーズは現在、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビの政府系ファンドの傘下にあり、従来は上場を計画していると報じられていた。WSJは「買収が実現するとは限らず、グローバルファウンドリーズが計画通り新規株式公開(IPO)を進める可能性がある」としている。

インテルは報道についてコメントを避けた。

グローバルファウンドリーズはインテルとパソコン用の半導体などで競合する米半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)の製造部門を分離して2009年に発足した。AMDとはいまも半導体の供給契約を結んでおり、WSJは「(ライバルである)インテルによる買収を複雑にする可能性がある」としている。

世界の半導体業界では設計・開発と生産の分業が進み、半導体受託生産の市場は拡大が続いている。世界的な半導体不足に伴う価格上昇も重なり、台湾の調査会社トレンドフォースによると21年1~3月の上位10社の売上高は前年同期比21%増の約227億ドルとなり、四半期として過去最高を更新した。

グローバルファウンドリーズは半導体受託生産(21年1~3月)で約5%のシェアを持ち、首位の台湾積体電路製造(TSMC、シェアは55%)と韓国・サムスン電子(同17%)、台湾・聯華電子(UMC、同7%)に次ぐ4番手だった。

2月にインテルのCEOに就任したゲルシンガー氏は半導体受託製造への進出を表明した(同社提供)

インテルは半導体の設計・開発から生産までを一貫して手掛けてきたが、分業化の流れのなかで競合に押されていた。2月に同社に復帰し最高経営責任者(CEO)に就いたパット・ゲルシンガー氏は3月、他社から半導体の製造を請け負うファウンドリー事業を始めると表明。200億ドルを投じ米西部アリゾナ州に半導体工場の新設も明らかにしていた。

インテルはグローバルファウンドリーズの買収によって半導体受託製造の市場で足がかりを築く狙いとみられる。米メディアによるとインテルの過去のM&Aの買収額で最大のものは15年に買収した米半導体大手アルテラの167億ドルだった。

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