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対中強硬、国際協調は道半ば バイデン政権半年

バイデン米大統領は中国との競争を外交の最重要課題に据える=AP

【ワシントン=永沢毅】バイデン米大統領は外交・安全保障政策で国際協調路線への回帰を打ち出し、最重視する中国との競争への態勢を整えることに努めてきた。欧州やアジアからの厳しい視線は和らいだが、米国がめざす対中包囲網の構築に必ずしも賛同が得られたわけではない。対米協調の度合いには濃淡がある。

「私たちは民主主義とその指導者が国民や世界のために機能することを行動で示さないといけない」。バイデン氏は15日、ドイツのメルケル首相の訪米にあわせてまとめた「ワシントン宣言」でこう強調した。専制主義との戦いと位置づける中国との競争に打ち勝つ決意を改めて明確にした。

バイデン氏はその手立てとして①同盟国との関係修復②民主主義や自由など価値観の重視③米経済の競争力底上げ――の3つを掲げる。「同盟国は私たちにとって最も素晴らしい資産だ」。同盟国を軽んじたトランプ前大統領との対比を意識し、バイデン氏はこう繰り返してきた。

ブリンケン国務長官らを中国との協議の前に日韓に派遣し、米ロ首脳会談に先だってバイデン氏が欧州諸国と緊密な擦り合わせを進めたのはこうした配慮があった。

同盟国・友好国の心証は大きく変わった。米ピュー・リサーチ・センターが日本や英国など12カ国を対象に実施した世論調査で、国際問題への米大統領の対応を「信頼する」と答えた人の割合は75%とトランプ前政権末期の17%から急上昇した。米国に好感を持つ人も34%から62%に好転した。

各国が対中強硬で米国に追随するかはまた別の話となる。米上院が14日に全会一致で可決した「ウイグル強制労働防止法案」。強制労働によるものではないと証明しない限り、中国の新疆ウイグル自治区からのあらゆる製品の輸入を禁じる。下院でも可決されれば、バイデン氏の署名を経て成立する公算が大きい。

とはいえ、実効性を担保するには欧州やアジアでも同様の措置をとる必要があるが、そうした機運はうかがえない。欧州連合(EU)はウイグル問題で約30年ぶりに対中制裁を科したが、内容は中国当局者の資産凍結や渡航禁止など象徴的な意味合いが強い。日本は法的枠組みがないと主張して制裁を控えており、米欧とは一線を画す。

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