フィラデルフィア連銀景況指数、3カ月連続の低下

【ワシントン=長沼亜紀】米フィラデルフィア連邦準備銀行が15日発表した7月の製造業景況指数はプラス21.9と前月から8.8ポイント下がった。3カ月連続の低下で、ダウ・ジョーンズまとめの市場予測(プラス27.0程度)を下回った。
同調査は管轄地区内の約120の製造業者が対象で、前の月より景況が「改善した」との回答の比率が「悪化した」との回答比率を上回るとプラスになる。
個別項目は「新規受注」がプラス17.0、「出荷」がプラス24.6で、いずれも前月から低下したものの良好さを保った。一方、「入荷遅延」は前月から4.0ポイント上昇の33.3となり、人手・材料の不足や配送の遅れなど供給制約が一段と深刻になっていることを示した。 「在庫」はマイナス4.0に低下した。

「仕入れ価格」は42年ぶりの高さとなった前月から11.0ポイント低下したが、プラス69.7で、物価上昇圧力が依然として高いことを裏付けた。「販売価格」はプラス46.8で2.9ポイント低下した。
ニューヨーク連邦準備銀行が15日発表した、管轄地区内の業者を対象にした7月の製造業景況指数は前月から25.6ポイント上昇の43.0と、2001年の統計開始以来の高さとなった。「新規受注」と「出荷」が大幅に上昇した。
経済調査会社パンセオン・マクロエコノミックス主任エコノミストのイアン・シェファードソン氏は、製造業調査の多くが活況ながらも「横ばい」もしくは「低下」を示していることから、ニューヨーク連銀指数の高さは持続しないとの見方を示した。
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