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米NY州・加州が経済全面再開を宣言 ワクチン接種率7割

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ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド前で開いたイベントに出席したカリフォルニア州のニューサム知事(15日、ロサンゼルス)=ロイター

【シリコンバレー=白石武志、ニューヨーク=河内真帆】米カリフォルニア州とニューヨーク州は15日、経済の全面再開を宣言した。小売店や飲食店などの入場制限はなくなり、多くのビジネスは通常営業に戻った。一方で新型コロナウイルスによる米国内の累計死者数は60万人を超えて増加を続けており、規制緩和が感染力の高い変異型ウイルスのまん延を招くと懸念する声もある。

「カリフォルニアは再び開かれた。みんなで祝おう」。同州のニューサム知事は15日、入場者数の制限を解除し訪問客で混み合うテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド」前から記者会見し、約15カ月ぶりとなる経済再開を宣言した。

同日から州が定めていた小売店や飲食店などにおける収容人数の制限などが撤廃され、社会的距離(ソーシャルディスタンス)をとる必要もなくなった。新型コロナのワクチンを接種済みであれば、医療機関や学校などを除くほとんどの公共スペースでマスクをせずに過ごせるようになった。

ただ、州内の各郡がより厳しい独自の規制を続けることは容認されている。地域ごとにルールが異なる「規制のパッチワーク状態」に伴う混乱を嫌う経済団体からは、各郡の公衆衛生当局に州の基準にそろえるよう求める要望も出ている。

ニューヨークの超高層ビル「ワン・ワールド・トレード・センター」で記者会見するクオモ州知事(15日)=ロイター

ニューヨーク州も15日、州内のワクチン接種が進んだことを理由に新型コロナに関連する規制を同日付で解除したと発表した。記者会見したクオモ知事は「ニューヨークは一時、陽性率が48.16%という世界最悪の場所から(現在の)0.35%と全米で最低になった」と満面の笑みを見せた。

米疾病対策センター(CDC)によると15日までに米国内の18歳以上の64.6%が少なくとも1回のワクチン接種を受けている。カリフォルニアやニューヨークなど10を超える州では成人の接種率が70%を超え、独立記念日の7月4日までに「接種率70%」を掲げるバイデン米政権の目標を前倒しで達成した。

CDCのデータでピークだった1月に7日間移動平均で3500人を超えていた米国内の新型コロナによる死者数は足元では約290人となったものの、なお新規感染は続いている。米ジョンズ・ホプキンス大によると15日時点の米国内の新型コロナによる死者数は累計60万人に達した。ワクチンの接種ペースは鈍化しており、専門家の間では経済再開が感染再拡大を招くと危惧する向きもある。

実際、ワクチン接種が進んでいる英国では新型コロナの変異ウイルスである「インド型」(デルタ株)の流行で新規感染者数が増加に転じている。ニューヨーク州のクオモ知事は15日の記者会見で「教訓を生かし、次にくるべきパンデミックの対応策を練る」と述べた。世界各地の公衆衛生当局はなお、感染力の強い新たな変異型ウイルスの登場に身構えている。

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