エクソンの内部告発でSECが調査 米報道
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【ニューヨーク=中山修志】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は15日、米証券取引委員会(SEC)が資産評価を巡る内部告発に基づいて米石油メジャー、エクソンモービルの調査に入ったと報じた。同社のシェール資産が実現不可能な開発計画に基づいて算定されていると告発があったという。
告発内容は、エクソンが米南部パーミアンに保有するシェール鉱区の評価に関するもの。エクソンは不可能と思える開発ペースを前提に評価額を約600億ドル(約6兆2000億円)と算定したが、2019年の一部の従業員の見積もりでは400億ドル程度だったという。評価方法に異議を唱えた従業員のうち少なくとも1人が解雇されたという。
同社は19年3月、パーミアンでの石油・天然ガスの生産を24年までに日量100万バレルに増やす計画を公表した。新型コロナウイルス危機に伴う原油相場の急落に伴い計画を修正したが、パーミアンは重点地域として引き続き開発を拡大する考えを示している。
エクソンは同日の声明で「ウォール・ストリート・ジャーナルの指摘は誤りであり、パーミアンの資産は正しい開発計画に基づき正確に評価している」と反論。当局から求められた場合は資産評価の適切な根拠を提供すると主張した。
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