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中南米、コロナ感染最多水準 全世界の4割占める

(更新)
コパ・アメリカでは次々と感染者が発覚している(17日、ブラジル中部クイアバ)=ロイター

【サンパウロ=外山尚之】中南米で新型コロナの感染拡大が続いている。新規感染者数は過去最多水準で高止まりしており、全世界の約4割を占める。ワクチンの確保も遅れており、感染収束は遠い。

米ジョンズ・ホプキンス大の集計によると、16日の中南米48カ国・地域の新規感染者数(7日移動平均)は約15万5000人と、過去最多水準が続いている。世界の感染者数は4月下旬のピークから半減しており、世界の新規感染者数の中で占める比率が上昇している。

ブラジルで再び感染者数が増加傾向にあることに加え、コロンビアでも過去最多を記録。チリなどでも依然として高いペースで感染拡大が続いている。感染力の高いブラジル型(ガンマ株)変異ウイルスが各地で流行している。各国とも経済低迷が深刻な中、経済制限の緩和と再開を繰り返しており、結果的に長引かせる傾向となっている。

ブラジルでは13日からサッカーの南米選手権(コパ・アメリカ)が開催されている。南米サッカー連盟によると、17日の時点で選手やスタッフ、ホテル従業員など計65人が感染したという。選手には事前にワクチンを接種したほか、厳しい検疫を実施したが、感染予防にも限界があることが浮き彫りになった。

一方、死者数は減少傾向が続いている。16日の死者数は4226人で、4月中旬のピークから25%減少している。各国ともワクチンの普及は不十分ながら、高齢者や基礎疾患を抱えた人たちへの接種が進んでいる。ブラジルでは、高齢者が重症化するケースが減り、減集中治療室(ICU)の占有率が下がっている。

南米大陸では多くの国で欧米製に比べて有効性が劣るとされる中国製ワクチンが主流となっているが、重症化を防ぐという点では一定の効果が出ている。18歳以上の97.7%に中国・科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製のワクチンを接種したサンパウロ州北部セハナで実施されていた社会実験では、死者数を95%減少させることに成功した。サンパウロ州のドリア知事は「人口の75%が(中国製ワクチンを)2回接種すればパンデミックは制御できる」と述べ、変異ウイルスにも有効だとの見方を示した。

もっとも、ワクチンの接種は欧米に比べ遅れている。オックスフォード大研究者らによるデータベース「アワー・ワールド・イン・​データ」によると、南米でワクチン接種を完了した人は全人口の10%程度にとどまる。現役世代への接種が完了する時期は見通せず、収束には時間がかかる可能性が高い。

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