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米当局、インフルエンサー8人起訴 SNSで株価操作

(更新)

【ニューヨーク=佐藤璃子】米証券取引委員会(SEC)はSNS(交流サイト)を利用して意図的に株価を動かし、約1億ドル(138億円)を不正に得ていたとしてインフルエンサーの8人を提訴した。14日に訴状を公開した。

8人のうち7人は証券詐欺、1人は詐欺への関与で提訴された。訴状によると、被告のインフルエンサーらは2020年1月ごろからツイッターやチャットアプリのディスコードを利用して投資家に特定銘柄の買いを促した。株価を意図的につり上げる一方、高値で売り抜けて不当に利益を得ていたとされる。被告は「成功したトレーダー」と宣伝し、多くのフォロワーがいた。

米株式市場で個人投資家の影響力が高まるなか、SNSを通じて株式の買いを呼びかける「共闘買い」現象は広がっている。21年には米ゲーム専門店のゲームストップ株などが乱高下した。SECによると、今回起訴された被告は過去の投稿を削除し、買いを呼びかけたあとに価格が下落した理由についてフォロワーに噓をついていたという。司法省とテキサス州南部地区連邦検事局も8人を起訴した。

インフルエンサーや有名人がSNSを利用して資産価格をつり上げる行為は以前から問題視されている。今年初めには、米有名タレントのキム・カーダシアン氏と元プロボクサーのフロイド・メイウェザー氏が暗号資産(仮想通貨)関連企業のトークン(電子証票)を宣伝し、人為的に価格をつり上げたとして投資家らが提訴した。

SECのゲーリー・ゲンスラー委員長は「有名人やインフルエンサーが仮想通貨を含む投資機会を推奨していても、それらの投資商品がすべての投資家に適しているとは限らない」と指摘している。

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