/

ゴールドマン、住宅改築向けローン会社買収 2400億円

(更新)
ゴールドマンは消費者向け金融サービスを拡大=ロイター

【ニューヨーク=宮本岳則】米金融大手ゴールドマン・サックスは15日、住宅改築向け融資を手がける米グリーンスカイを株式交換で買収すると発表した。買収総額は22億4000万ドル(約2400億円)。ゴールドマンはトレーディングに依存した収益構造から脱却するため、消費者向け金融を強化しており、買収で顧客基盤を一気に拡大する狙いがある。

グリーンスカイは2006年創業のフィンテック企業で、ナスダックに上場する。信用スコアなどを基に融資可能かどうか素早く判定するシステムをクラウド上で構築し、住宅リフォーム事業者に提供する。顧客にローンを提案しやすくなることから、約1万の事業者に採用されている。グリーンスカイのプラットフォームを通じて400万人に対し、計300億ドルの融資が実施された。

ゴールドマンは今回の買収を全て株式交換で実施する。当局の承認を前提に、21年10~12月期、または22年1~3月期の取引完了を目指す。グリーンスカイの経営陣は買収後も同社のかじ取りを担う。

ゴールドマンは消費者向け金融サービスを強化している。16年にインターネット銀行「マーカス」を開始したほか、19年にはアップルと共同でクレジットカード事業に参入した。アマゾン・ドット・コムと組み、電子商取引(EC)に出品する中小・零細企業向けの小口融資も手がけている。今年に入り個人向けに資産運用を指南するロボットアドバイザー(ロボアド)も始めた。

ゴールドマンはネット銀「マーカス」事業を強化=ロイター

ゴールドマン「マーカス」事業の会長、ハリット・タルワー氏は消費者向け金融サービスの将来像について「何百万人もの顧客に対し総合的な金融サービスをスマートフォンの上で提供する『Bank on a phone』を目指す」と語る。グリーンスカイの顧客をゴールドマンの既存サービスに誘導したり、与信管理の仕組みやコールセンター機能を共有したりすれば、相乗効果が見込めそうだ。

ゴールドマンの純営業収益内訳(20年通期)をみると、「マーカス」事業を含む消費者・富裕層部門の割合は13%にとどまる。一方、株式や債券のトレーディングを手がけるグローバル・マーケッツ部門は48%で最も大きかった。同部門の収益は相場環境に左右されやすい。トレーディングへの依存度を下げることで、安定して稼げる事業構造を目指している。

収益の安定に向けて、資産運用部門の強化にも動いている。ゴールドマンは8月、オランダの保険大手NNグループの資産運用部門を約16億ユーロ(約2050億円)で買収することを決めた。傘下のゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントと統合し、運用総額は2.6兆ドルに膨らむ。資産運用ビジネスは「規模の経済」が効きやすく、安定した手数料収入が見込める。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

業界:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン