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米下院、ウイグル輸入禁止法案を可決 強制労働を問題視

【ワシントン=鳳山太成】米議会下院は14日、中国の新疆ウイグル自治区からの輸入を禁じる法案を賛成多数で可決した。ウイグル族など少数民族を強制的に働かせていると問題視しており、日本企業にも影響が及ぶ。中国は弾圧を否定しており、反発するのは必至だ。

下院が「ウイグル強制労働防止法案」を全会一致で賛成した。上院は15日にも採決する。サキ大統領報道官は14日「法案を実行するため議会と緊密に連携する」との声明を出し、バイデン大統領は法案に署名すると説明した。

法案は米税関・国境取締局(CBP)が新疆ウイグル自治区からの輸入品を「強制労働でつくられた」とみなし、輸入を差し止める。強制労働で生産されていない「明確で説得力のある証拠」がある場合は輸入を認めるが、企業が証明するのは難しい。

輸入禁止は法案が成立してから180日後に発効する。

米政府は既に新疆ウイグル自治区から主な製品の輸入を禁じている。法案の成立で輸入禁止対象が全製品に広がる。習近平(シー・ジンピン)指導部による少数民族の弾圧に厳しい姿勢を示す。

トランプ前政権は2021年1月、新疆ウイグル自治区で生産された綿製品とトマトの輸入を禁じる命令を出した。バイデン政権は6月、太陽光パネルに必要なシリコン部材の輸入も禁じた。これら3つはウイグルの主力製品だ。

日本企業を含む企業は、調達先を確認したり変更したりするなどの対応を迫られる。トランプ前政権は1月、ファーストリテイリングが運営する「ユニクロ」のシャツの輸入を差し止めた。

米国務省は7月、新疆ウイグル自治区にサプライチェーン(供給網)を抱える企業に「米国の法律に違反する高いリスクを冒す可能性がある」と警告を出した。携帯電話や靴、手袋、おもちゃなど様々な産業で強制労働を疑う。

法案は、強制労働の阻止に向けた取り組みを他国にも働きかけるよう米政府に求めた。日本など米国以外への輸入にも厳しい視線が向けられる。米国に拠点を持たない日本企業も新疆ウイグル自治区の製品の取り扱いにはリスクが伴う。

バイデン政権は新疆ウイグル自治区における人権侵害に厳しい姿勢を示す。22年2月の北京冬季五輪に外交使節団を派遣しない「外交ボイコット」を表明した。中国は強制労働を含む人権侵害を否定しており、米国との対立が一段と激しくなっている。

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