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中米の移民集団、米目指し出発 バイデン政権発足にらみ

移民集団はホンジュラスを出発した(14日、北部チョロマ)=AP

【ニューヨーク=宮本英威】中米から米国を目指す移民集団「キャラバン」がホンジュラスを出発した。今月20日の米政権交代を機に移民政策の緩和を期待する今年初めての動きだ。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、関係国の政府は軍隊も動員して厳しく対応する意向を示している。

中米ホンジュラスからの報道によると、約250人の集団は14日未明までに、北部サンペドロスラに集結して米国を目指して出発した。SNS(交流サイト)で集った人々は当初、15日の出発を予定していたが前倒しした。子供と共に集団に参加した男性は地元メディアの取材に「仕事もなく、治安も悪い。ホンジュラスで生活を続けるのは難しい」とこぼした。今後も別の人々が出発を模索する動きも出ている。

移民集団が再び発生した背景には、20日に迫る米国の政権交代がある。バイデン次期大統領は現職のトランプ大統領と比べて移民の受け入れに寛容とみられている。20年11月の大型ハリケーン「エタ」と「イオタ」の中米直撃で、就労先と住居を共に失った人も多いことも、移民希望につながっている。

ただ米国との関係悪化を防ぎたい中米政府は対応を強化している。グアテマラ政府は14日、移民集団への対応を視野に「予防措置態勢」を発令した。集会やデモを禁じて軍隊が対処できるようになる。期間は15日間。隣国のメキシコに向けて移民集団が通る国内の7県を対象に指定した。ホンジュラスも、軍隊を動員する方針が報じられている。

メキシコ、ホンジュラス、グアテマラ、エルサルバドルは11日に共同で声明を公表し、国境通過には新型コロナの陰性証明を求める方針を示している。キャラバン参加者の多くは証明を所持していないとみられる。

ロイター通信が4日に配信した記事によると、ここ数週間でメキシコなどの移民支援施設のうち数十カ所が閉鎖や受け入れ人数の縮小に動いた。

移民集団だけでなく、米国境での不法移民の拘束も増えている。米国土安全保障省によると、メキシコ国境に近い米南西部での20年12月の不法移民の取り締まり数は7万3513人となった。20年で最も多く、最小だった4月の4.3倍に相当する。新型コロナの感染は引き続き深刻だが、バイデン政権の発足後をにらみながら、米国を目指す移民の動きは一段と活発となる可能性がある。

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