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バイデン氏「米最長の戦争終結を」 アフガン撤収表明

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【ワシントン=中村亮】バイデン米大統領は14日の演説で「米史上最長の戦争を終える時だ」と語り、アフガニスタン駐留米軍を9月までに撤収させると表明した。中国に触れて「我々は厳しい競争に対処するため米国の競争力(の向上)を支援すべきだ」と強調し、安全保障政策の重点をテロとの戦いから中国対応へ移す姿勢を鮮明にした。

バイデン氏はホワイトハウスで行った演説で、2001年9月11日の米同時テロをきっかけに始まったアフガン戦争の目的について「アフガンを拠点とした米本土攻撃が再び起こらないようにすることだった」と指摘。米軍が国際テロ組織アルカイダのウサマ・ビンラディン容疑者を11年に殺害したことをあげて「我々は目的を達成した」と断言した。

オバマ政権は現地の治安悪化を理由に撤収計画を断念したが、バイデン氏は無条件で撤収を進める考えを示した。「どんな状態になれば撤収してよいのか。その状態になる手段とはどんなもので、何年かかるのか。こうした問いに良い回答は聞かない。答えられないのであれば駐留を続けるべきではない」と語った。

テロ組織はシリアやイエメンなどにも活動拠点を広げているとの認識も示し、アフガンに部隊を重点配置するのは適切ではないと説明した。

バイデン氏は「20年前に戦争を始めた理由が2021年にも駐留を続ける理由にはならない」とも指摘。「我々はいま直面する課題に対処する必要がある」と訴え、具体的には中国への対抗などをあげた。サイバーやハイテク技術の分野に触れて「同盟国との関係を強化し、志をともにする友好国と協力していく」と強調した。

アフガンのガニ大統領は駐留米軍の撤収方針について「米国の決定を尊重する」とツイッターに投稿した。バイデン氏と電話協議したと明かし、撤収にむけて米国と協力すると説明した。オバマ元大統領も声明で「正しい決断だ」と支持した。米国が軍事的にできることは実施したとの考えを示し、「ページをめくる時だ」と述べた。

一方でタリバンは撤収がずれ込むことに警戒を示す。タリバンの報道担当者は「和平合意で示された期日にすべての外国部隊の撤収を求めている」とツイッターに投稿した。トランプ前政権との和平合意で定めた5月の撤収期限を念頭に順守を促した。「和平合意に反して外国部隊が撤収しなければ、合意を守らなかったものが責任を問われるだろう」と警告した。

▼アフガニスタン戦争 2001年9月の米同時テロを受け、国際テロ組織アルカイダをかくまったとして、米軍がアフガニスタンのタリバン政権を攻撃して始まった。同政権が崩壊した後も、反政府武装勢力タリバンによるアフガン政府軍などへの攻撃が続き、駐留米軍は一時約10万人にのぼった。トランプ前政権は20年2月にタリバンと和平合意を結び、米軍が21年5月までに完全撤収するなどと定めた。

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