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米経済「緩やかに加速」 地区連銀報告、個人消費が回復

コロナ関連の規制緩和を受けて、レストランの店外で食事を楽しむ人々(米ミシガン州、21年4月)=ロイター

【ワシントン=長沼亜紀】米連邦準備理事会(FRB)が14日発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)は、米経済が2月下旬から4月上旬にかけて「緩やかな拡大ペースへと加速した」と総括し、前回から景気判断を引き上げた。新型コロナウイルスのワクチン普及と経済再開で雇用は上向き、賃金と物価の伸びも「やや加速した」と指摘した。

同報告によると、大半の地区で雇用は緩やかに増え、特に製造業、建設業、レジャー・ホスピタリティー業で力強く増加した。低賃金労働者や運転手、専門技能を持つ労働者を中心に人手不足が起きており、幅広い産業が採用の難しさを報告した。一方、コロナウイルス感染懸念が理由の欠勤は減った。

こうした中で賃金伸び率は、わずかながらも加速した。製造業、建設業など労働者の採用・維持が特に難しい分野の賃金圧力が一段と強まっているという。フィラデルフィア地区のレストランが「最低90日勤務すれば1000ドル(約11万円)のボーナス」を約束するなど、企業は人手確保に懸命になっている。

物価上昇率も、わずかに加速した。多くの地区は物価の「緩やかな伸び」を伝えたが、一部は「力強い伸び」を報告した。仕入れ価格は全般に値上がりし、特に製造業、建設業、小売業、輸送業で著しかった。サプライチェーン(供給網)の乱れに加え、寒波などもコストを押し上げた。販売価格も幅広く上昇したが、上昇ペースは仕入れ価格より緩やかな場合が多かった。企業は短期的に物価上昇が続くと予測しているという。

個人消費は強さが増した。春休み、コロナ関連規制の緩和、ワクチンの普及、景気対策による給付金などを追い風に、娯楽や旅行への需要が上向いた。アトランタ地区では、多くのホテルが営業を全面再開し「3月初めの3週間の稼働率は8~9割に達した」と報告したほか、観光業者も「春から夏にかけての予約は堅調」と伝えた。

金融以外のサービス業も全般に改善した。ニューヨーク地区では、情報分野や専門・ビジネスサービス分野の企業が力強い回復を伝えたほか、教育・医療分野も緩やかに改善したという。製造業も、広範に続いている供給網の乱れにもかかわらず一段と拡大し、半数の地区が「力強い伸び」を報告した。

同報告は、4月5日までの情報に基づき、全米の12地区連銀が経済動向をまとめたもので、27~28日に開く次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)の検討資料になる。

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