米キャタピラー、テキサス州に本社移転「戦略的に最善」

【ニューヨーク=堀田隆文】米建設機械大手のキャタピラーは14日、本社を現在のイリノイ州から、テキサス州に移転すると発表した。2022年内に移転作業を開始する。テキサス州は税負担の軽さなどをアピールし、米企業がこぞって参入している。雇用環境も良好で、キャタピラーもこうした点に着目し、本社移転を決めたもようだ。
キャタピラーは現在、イリノイ州のシカゴ近郊に本社機能を置いている。ここから、テキサス州のダラス周辺に本社を移す。既存拠点を本社に活用するとしている。
キャタピラーは移転理由の詳細は説明していない。ただし、同社のジム・アンプレビー最高経営責任者(CEO)は14日の声明で「移転は、戦略的に最善の措置になると信じている」と述べた。
電気自動車(EV)大手テスラが本社を移転するなど、テキサス州に進出したり、拠点を構えたりする企業は増えている。一方、イリノイ州を巡っては、航空機大手ボーイングが5月、本社機能をシカゴから首都ワシントン近郊に移転すると発表した。