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米銀シティ、海外消費者部門「非中核」へ 拡大路線に幕

【ニューヨーク=宮本岳則】米大手銀行シティグループは14日、経営戦略の見直しに伴って財務報告の区分を変更すると発表した。アジアやメキシコなどで展開していた海外コンシューマー(消費者)事業は「レガシー(非中核)事業」に区分し、順次売却や撤退を進めることを明確にした。2000年代初めから進めた拡大路線の歴史が完全に幕を下ろすことになる。

シティは2021年10~12月期決算の公表に合わせて財務報告区分を見直した。新区分では各事業を「法人顧客向けグループ」と「個人向け銀行・富裕層向け事業」、「非中核事業」の3つのカテゴリーに振り分けた。アジアの消費者向け事業やメキシコで展開する消費者・中小企業向け事業を非中核に位置づけた。同社はすでにアジア13市場や、メキシコ市場からの撤退を公表している。

シティの海外リテール事業は2000年代初め、サンディ・ワイル元最高経営責任者(CEO)が拡大路線を敷いた。ただ同社の強みである法人向け事業との相乗効果は薄く、低収益が続いていたため、投資家から撤退を望む声が出ていた。米当局からもガバナンス(企業統治)や内部管理体制の強化を求められていた。

ジェーン・フレーザーCEOが21年にトップに就任して以降、事業構造の見直しを進めている。11日にはメキシコの消費者向け銀行サービスから撤退すると発表した。フレーザー氏は14日の決算説明会で「当社の戦略的な目標は中核的な強みに完全に合致する事業に投資し、(事業構造を)シンプルにすることだ」と述べた。成長分野に位置づける富裕層部門には資本を振り向ける。

シティは順次、非中核事業の売却や閉鎖を進める。14日、タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナムの個人向け事業をシンガポールの大手銀行ユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)に売却すると発表した。フィリピンの事業については、21年12月にフィリピンの大手銀ユニオンバンクに売却することで合意した。韓国事業については閉鎖を決めている。

シティが14日公表した21年10~12月期決算は、純利益が前年同期比26%減の31億ドル(約3500億円)となった。アジア市場からの撤退に伴う費用がかさんだ。当局の要求に応じて、銀行インフラの強化を進めていることもコスト増要因になった。シティ株は14日、前日比4%安まで売られる場面があった。

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