/

米メディア「共和は依然トランプ党」 弾劾裁判が終結

議会で演説する上院共和党トップ・マコネル院内総務(13日)=ロイター

【ニューヨーク=宮本岳則】米連邦議会占拠事件を巡るトランプ前大統領の弾劾裁判で上院は13日、同氏に無罪評決を下した。米メディアは裁判の様子を中継するなどトップ級で報じた。共和党議員の大半が依然としてトランプ氏の影響下にあるとの分析に加え、民主党側の対応を疑問視する声もあった。

「共和党は依然として『トランプ党』だった」。米テレビ局CNNは弾劾裁判の終結を受けて、こう指摘した。共和党の上院議員のうち、「トランプ氏は有罪」と判断したのは7人にとどまり、有罪評決に必要な出席議員の3分の2に届かなかった。多くの共和党議員はトランプ氏の行為そのものよりも「大統領退任後の弾劾裁判は憲法違反」との理由で無罪に一票を投じた。

トランプ前大統領は今も共和党内で岩盤支持層を抱える。2022年に議会の中間選挙を控え、多くの議員はトランプ氏支持層の離反を恐れている。米政治情報メディアのポリティコも弾劾裁判を通じて「トランプ氏の共和党支配力が浮き彫りになった」と指摘。有罪票を投じた共和党下院議員は地元選挙民や共和党組織から激しい批判を受けているという。英公共放送BBCも「今回は(影響力を改めて誇示できた)トランプ氏の勝利だった」と伝えた。

一方、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは弾劾裁判を通じて「共和党内の深い断絶が浮き彫りになった」と指摘した。上院共和党のトップ、マコネル院内総務は無罪評決後の演説で「(トランプ氏は)無罪放免になったわけではない」と指摘し、刑事裁判の場で罪を問われる可能性があると述べた。同氏は無罪に票を投じたが、トランプ氏の影響力をそぎたいと考えている。

民主党側の姿勢に疑問の声もあがった。「(弾劾を指揮した民主党の)ラスキン下院議員は共和党議員を(トランプ氏におびえる)羊になっていると話した。ただ民主党もオオカミになろうとしなかった」。米紙ワシントン・ポストはこう皮肉った。検察官役の民主党はトランプ氏の行動を批判する一方で証人の招致を見送るなど、トランプ氏側を追い詰めようとしなかった。同紙は「民主党は結局、弾劾裁判を終わらせて、バイデン大統領の政策の審議に進みたかったのだ」と指摘した。

トランプ氏の今後の活動にも注目が集まる。無罪評決が下ったことで、24年の大統領選への出馬は引き続き可能だ。22年の中間選挙でも共和党議員の支援に回るかどうかで影響力を行使することができる。一方、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は今回の弾劾裁判を通じてトランプ氏のイメージは悪化したと指摘し、「(政治活動の)先行きは不透明になった」と分析していた。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

バイデン政権

アメリカの「バイデン政権」に関する最新ニュースを紹介します。その他、日米関係や米中対立、安全保障問題なども詳しく伝えます。

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン