米、女性に死刑執行 連邦政府で1953年以来

【ワシントン=共同】米連邦政府は13日、妊娠中の女性を殺害し胎児を奪ったとして死刑判決を受けていたリサ・モンゴメリー死刑囚(52)の死刑を執行した。連邦レベルで女性の死刑執行は1953年以来。幼少期の虐待により精神障害があるとして、弁護団が終身刑への減刑を求めるなど、反対論が強かった。
トランプ政権は昨年7月、連邦政府として2003年以来となる死刑執行を再開。AP通信によると、モンゴメリー元死刑囚で11人目となった。バイデン次期大統領は死刑廃止を公約に掲げており、政権移行期の駆け込み的な執行となった。
裁判所は、精神障害のため死刑の意味を理解していない可能性があるとして刑執行延期の判断を示していたが、連邦最高裁が12日に保守派判事6人の賛成で許可した。
モンゴメリー元死刑囚は04年、中西部ミズーリ州で妊娠8カ月の女性=当時(23)=を絞殺し、胎児を取り出して誘拐した。07年に連邦地裁で死刑判決が出た。
しかし幼少期から継父らによる性的虐待を受けるなどし、重い精神障害があったという。