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米経済「わずかに拡大、一部で減速」地区連銀経済報告

家電販売する小売店(米マサチューセッツ州)=AP

【ワシントン=長沼亜紀】米連邦準備理事会(FRB)が13日発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)は、2020年11月末以降、米経済は「大半でわずかに拡大」したが、一部は「横ばい」もしくは「減速した」と総括し、前回報告より景気判断をやや引き下げた。「新型コロナウイルスの感染急増と厳しい感染抑制策」の影響がでていると指摘した。

同報告によると、大半の地区では経済活動はわずかに拡大したが、2地区は「横ばい」、さらに東海岸部のニューヨーク地区とフィラデルフィア地区は「わずかな減速」を報告した。新型コロナワクチンの実用化で、景気の先行きに対する企業の楽観度は高まっているものの、「足元の感染急増が短期的に景気に与える影響への懸念のため抑制されている」という。

複数地区が、小売売上高の減少やレジャー・ホスピタリティー産業の需要落ち込みを伝えた。アトランタ地区では、年末商戦は振るわず、実店舗の苦境が続き、回復基調にあった自動車販売も弱まった。クリーブランド地区のホテルやレストランは、政府による営業時間制限で一段と活動が鈍化しており、銀行はホテル業者の支払遅延率が上昇していると報告した。

一方、製造業はほぼ全地区で回復が続いたが、供給面の問題を指摘する声が増えた。ダラス地区では、製造業活動は石油化学製品などを中心に幅広く上向き、企業見通しの明るさが増しているという。このほか、住宅販売も堅調さが続き、エネルギー分野もパンデミックが起きてから初めて拡大した。

雇用は、過半数の地区がペースは鈍いが増えたとしたが、雇用減を報告する地区の数も増えた。製造業、建設業、運輸業の労働需要は強かったが、コロナ感染拡大で採用が困難だという。一方、レジャー・ホスピタリティー産業は、感染拡大に伴う規制強化で、再び解雇が増えた。労働市場は全般的に依然弱く、賃金上昇もわずかだった。

物価は、ほぼすべての地区でわずかに上昇した。特に、建築資材、鉄鋼製品、輸送サービスが一段と値上がりした。複数地区では、小売業、卸売業、製造業で消費者に値上げを転嫁できるようになってきており、一部は今後販売価格の引き上げを計画しているという。

同報告は、1月4日までの情報に基づき、全米の12地区連銀が経済動向をまとめたもので、26~27日に開く次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)の検討資料になる。

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