5月の米消費者態度指数、11年8月以来の低水準 速報値

【ワシントン=長沼亜紀】米ミシガン大学が13日発表した5月の消費者態度指数(速報値)は59.1で、前月から6.1ポイント下がった。2カ月ぶりの低下で、2011年8月以来10年9カ月ぶりの低水準となった。高インフレの持続で景況感は一段と冷え込んだ。
ダウ・ジョーンズまとめの市場予測(64.1程度)を下回った。同指数は前月にやや上向いたものの、21年夏以降、下降傾向が続いている。

「現在の景況」が63.6で前月から5.8ポイント、「今後の見通し」が56.3で同6.2ポイント低下した。調査担当者によると、景況感の悪化は、広範囲の所得・年齢層、党派におよんだ。高インフレが理由で耐久財を買い時とみる人は、1978年以降の最低に落ち込んだ。
4月の消費者物価指数は前年同月比8.3%上昇し、3月からわずかに低下したものの歴史的高水準が続いている。ガソリンだけでなく家賃、食品、日用品などが全般に値上がりしており、消費者は懸念を強めている。
ただし、1年後の予想インフレ率は5.4%、5年後は3.0%で、いずれも前月と変わらなかった。