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米、9月11日までにアフガン撤収 治安悪化招く恐れ

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バイデン米政権はアフガン撤収の再延期はしない方針だ=AP

【ワシントン=中村亮】米政府高官は13日、アフガニスタン駐留米軍の撤収期限を5月から9月11日に延長する方針を明らかにした。再延長はしない考えを明言し、アフガン安定に向けて和平協議に注力する。9月までにアフガンの治安回復や和平実現のメドが立つかどうかは不透明で、アフガンが再び国際テロの温床になるリスクは排除できない。

バイデン大統領が14日、アフガン政策について発表する。トランプ前政権は2020年2月にアフガンの反政府武装勢力タリバンと結んだ和平合意で、米軍を含む全ての外国部隊が今年5月1日までに撤収すると約束した。バイデン政権はタリバンがアフガン政府軍に対する攻撃を継続し、国際テロ組織との関係も断絶していないとみており、期限通りに撤収するかどうかを精査してきた。

米政府高官は新たな撤収期限について「条件付きではない」と語り、9月までに完全撤収すると断言した。「過去20年間にわたって採用してきた条件付きというアプローチがアフガンに永久にとどまる原因になっていると大統領が判断した」と説明した。9月11日とした理由については「安全で秩序のある撤収に時間が必要だからだ」と述べた。9月11日はアフガン戦争のきっかけとなった01年の米同時テロから20年の節目にあたる。

米軍はアフガンに約2500人が駐留し、主に過激派組織「イスラム国」(IS)や国際テロ組織「アルカイダ」などの掃討作戦を行っている。米政府高官はアフガンから撤収させた対テロ部隊を周辺国に再配置して、アフガンのテロ組織の監視を続けると説明した。周辺国の拠点から戦闘機や偵察機を使って掃討作戦を続けるとみられる。国防総省が具体的な作戦計画を近く発表する。

米政府高官は「我々は軍事作戦を終えるが、和平プロセスへの支援に焦点を当てていく」とも強調した。バイデン政権はアフガン政府とタリバンに対し、タリバンの代表者を交えた暫定政権を立ち上げたり、女性の権利などを盛った憲法を制定したりする案を提示してきた。

タリバンの報道担当者は13日、ツイッターで「全ての外国部隊が完全撤収するまでアフガンに関する決定を下す全ての会議に出席しない」と書き込み、米国に反発した。当面はアフガン政府との和平協議に応じない方針とみられる。トルコ外務省は13日、アフガン政府とタリバンが参加する和平会議を24日から5月4日まで開くと発表したが、開催が危ぶまれる。

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