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FRBブレイナード氏「高インフレ懸念」 3月利上げ示唆

(更新)

【ニューヨーク=斉藤雄太】米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード理事は13日、副議長就任の承認を得るため米上院委員会の公聴会に出席し「高水準のインフレを非常に懸念している」と語った。3月に資産購入を終了した後「すぐに利上げができる状態になる」と指摘。他のFRB幹部と同様に金融引き締めを急ぐ姿勢を示した。

米国では2021年12月の消費者物価指数の前年同月比上昇率が7%と約40年ぶりの高さを記録し、歴史的なインフレが続く。ブレイナード氏は「22年1~3月期か4~6月期までは高止まりするだろう」との見通しを示した。「FRBは物価上昇率を(2%の)目標値まで引き下げることにコミットしている」と強調。「我々は強力な政策手段を持っており、それを使い物価を下げていくつもりだ」と述べた。

金融政策の展望では「我々は22年に数回の利上げを予測し、その後しばらくして保有資産の縮小を始めることも話し合っている」と語った。ブレイナード氏は米連邦公開市場委員会(FOMC)参加者のなかで金融緩和継続による雇用回復を重視し、引き締めには慎重な「ハト派」で知られるが、インフレ長期化を警戒して引き締め容認に傾いていることが明確になった。

引き締め策は「市場が適切に反応できるよう、十分に周知され、透明性の高い方法で進める」と述べた。「物価はできるだけ早く下げようと努力するが、持続的で強力な(景気・雇用の)回復と矛盾しないようにしなければならない」とも指摘した。

公聴会ではブレイナード氏が積極的とされるFRBの気候変動リスクへの対応についても議論になった。共和党内で温暖化ガスの排出量が多い産業などに融資規制が講じられることを懸念する声があるなか、「我々が銀行に対してどの産業に融資すべきか、すべきでないかを指示することはない」と述べた。

FRBのめざす気候対応について「大手金融機関が自ら抱える重要なリスクを測定し、監視し、管理しているかどうかを確認したい」と説明。「気候関連のストレステスト(健全性審査)を実施すべきだとは言っていない」とも強調した。気候リスクが顕在化した際の銀行財務の健全性を試算し、資本増強などを求める取り組みには否定的な見解を示した。

中国などが開発を進める中央銀行デジタル通貨(CBDC)については「政策と技術面で必要な研究を確実に実施したい」と述べた。「もし議会が中国と競争できるようにするのが重要だと判断した場合、我々は前進できる位置にいる」とも語り、FRB内部での検討が進んでいる様子もうかがえた。

ブレイナード氏は民主党政権で財務省高官などを歴任し、14年にFRB理事に就いた。民主党左派が次期FRB議長に推すなか、バイデン米大統領は21年11月、パウエル議長の再任とブレイナード氏の副議長起用を表明した。米上院の承認を得て正式に就任が決まれば、14日付で退任予定のクラリダ副議長の後任になる。

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