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米国男性の労働、年16時間短く コロナで「静かな退職」

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【ニューヨーク=山内菜穂子】米国で自発的に労働時間を減らす動きが出ていることが米大学の研究でわかった。25~39歳の男性が自発的に労働時間を年16時間減らした。米国では新型コロナウイルス禍に伴い、仕事への熱意が低く最低限の仕事しかしない「静かな退職」ブームが広がっており、労働時間の短縮につながっているようだ。

ワシントン大の研究チームが、米国の労働者が自発的に減らした労働時間を分析した。就業者数の増減による影響は含まれていない。

研究によると、労働者は2019年から22年にかけて年6時間、自発的に労働時間を減らした。リーマン・ショックによる景気後退時期に重なる07年から13年は年2時間の減少にとどまっていた。

性別、年代別にみると、25~39歳の男性が最も大きく、年16時間減らした。次に40~54歳の男性で年13時間減らした。女性でも25~39歳が最も大きく、年4時間減らした。

性別、学歴別にみると、学士号以上の学位を持つ男性が年14時間減らした。特に高所得で労働時間が長かった人が最も大きく減らしたという。対照的に女性は高卒以下の人が最大の減少となり、年5時間減だった。

「静かな退職(Quiet quitting)」は実際に仕事を辞めるわけではなく、必要最低限の業務はこなすものの、仕事への熱意が低く会社への帰属意識が薄くなる現象を指す。コロナ禍をきっかけにした働き方の意識の変化が背景にある。

ワシントン大の研究チームは、コロナ禍で人々が人生の優先順位を見直すようになったほか、在宅勤務など柔軟な働き方が増えたと指摘。経済的に余裕がある人を中心に「ワークライフバランス」(仕事と生活の調和)を重視する傾向が強まり、労働時間の自発的な短縮につながったと推測している。

米ギャラップ社が6月に実施した調査によると、「エンゲージメント(会社への帰属意識)」が高く、仕事にも熱意のある会社員の割合は32%と、20年(36%)より低下した。同社は米労働者の少なくとも5割が「静かな退職者」にあたると指摘した。

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