NY株、物価高減速で一時700ドル高 買い一巡後は下げも
(更新)

【ニューヨーク=斉藤雄太】13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅高で始まり、前日比の上げ幅は一時700ドルを超えた。朝方発表の11月の米消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を下回り、高インフレが峠を越えたとの見方が強まった。米連邦準備理事会(FRB)の過度な金融引き締めへの懸念も後退し、株買いにつながった。ただ買い一巡後は伸び悩み、前日比で下落に転じる場面もあった。
朝方は米金利の低下(債券価格は上昇)を手がかりに、ハイテク株を中心に買いが先行した。午後にかけては利益確定の売りも増え、一進一退の展開が続いている。市場ではFRBが13~14日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいというムードも強い。
11月の米CPIは前年同月比の上昇率が7.1%と5カ月連続で伸びが鈍化し、市場の事前予想(7.3%)も下回った。FRBは14日のFOMCの政策決定で、過去4回続けた0.75%の利上げ幅を0.5%に縮小する公算が大きい。
今回は四半期に一度の経済・物価や政策金利の見通しも公表する。FRBは2023年に入っても利上げを続ける見通しだが、足元のインフレの鈍化傾向を受け、政策金利をどこまで引き上げる想定なのかを市場は注視している。
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