米デルタ、4~6月純利益13%増 売上高「コロナ前」超え
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【ニューヨーク=弓真名】米航空大手のデルタ航空が13日発表した2022年4~6月期の決算は、純利益が前年同期比13%増の7億3500万ドル(約1000億円)となった。米国内のレジャー需要の回復で国内線の利用が増え、業績をけん引した。売上高は、新型コロナウイルスの感染が広がった20年1~3月期以降、四半期として初めて感染拡大前の19年の実績を上回った。
純利益は22年1~3月期までの直近2四半期は赤字で、4~6月期は3四半期ぶりの黒字になった。売上高は前年同期比94%増の138億ドルだった。
デルタ航空は、新型コロナの感染拡大以降、19年実績と売上高を比べることで、業績の回復度合いを示してきた。22年4~6月期の売上高は19年4~6月期と比べると10%高い水準となった。
売上高回復の背景は、米国内でのレジャー需要の高まりだ。新型コロナ下の外出制限が解かれたことで、消費者がこぞって旅行などに出かけたことを背景に4~6月期の国内線の旅客収入は前年同期比86%増の83億ドルとなっている。
売上高は好調だが、インフレの進行とエネルギー価格の上昇で収益環境は厳しい。1座席あたりのコストは19年4~6月期と比べ、44%増加した。利益は黒字を確保したが、一株あたり利益は1.15ドルと市場予想を下回った。
今後の見通しについて、デルタ航空は「特に法人の需要が増えている」と説明した。ただし、デルタ航空を含め、旅客各社は人手不足で減便を迫られている。22年7~9月期の売上高は、現時点では19年7~9月期比で1~5%の増加にとどまると予測している。
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