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米でのアジア系への憎悪犯罪、コロナ後累計9000件

(更新)

【ニューヨーク=西邨紘子】米国でアジア系を狙うヘイトクライム(憎悪犯罪)がやまない。アジア・太平洋諸島系でつくる民間団体「ストップAAPIヘイト」が13日公開した直近の被害報告まとめによると、新型コロナウイルス流行が本格化した2020年3月から21年6月までの期間に寄せられた被害報告は、累計で9000件を超えた。21年は前半6カ月で既に4533件の報告があり、20年(通年で4548件)を上回るペースで増えている。

被害報告の多くは「言葉による嫌がらせ」(63.7%)、わざとらしく避けたり、無視したりする「排斥」(16.5%)が占める。だが、より被害が深刻な「身体への暴行」も13.7%あり、21年は全体に占める割合(16.6%)が前年比で5ポイントほど増加した。

被害者は中国系が43.5%と最も多く、韓国系(16.8%)、フィリピン系(9.1%)が続く。日系の被害報告は8.1%で、4番目に多い。アジア系の高齢者女性が突然、暴力被害を受けるような動画が米メディアでも取り上げられた。

米国でのアジア系を狙った憎悪犯罪は、新型コロナの流行をきっかけに報告が急増した。3月には米南部ジョージア州アトランタでアジア系6人が死亡する銃撃事件も発生し、各地で差別解消を目指す取り組みや抗議デモが広がるきっかけとなった。5月には同問題への対策として「新型コロナウイルス憎悪犯罪法案」が成立、米連邦政府も取り組みを強化する姿勢を見せている。

ストップAAPIヘイト共同設立者のマニューシャ・クルカルニ氏は米メディアに対し、21年に報告件数が急増している理由として、アトランタでの銃撃事件の余波や被害報告先としての認知の高まりなどを挙げた。憎悪犯罪の背景にある人種差別的な考え方は「長年にわたり人々のなかに存在し、急になくなることはない」として、直近の報告件数増が憎悪意識の悪化を示すとの解釈には慎重な姿勢を見せている。

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