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バイデン米政権、中国の南シナ海「権益」違法 報告書

【ワシントン=中村亮】米国務省は12日、南シナ海をめぐる中国の主張について報告書を公表した。「南シナ海の大半で違法な海洋権益を訴えている」と結論づけ、南シナ海のほぼ全域の「管轄権」を主張する中国を批判した。トランプ前政権の方針を踏襲し、南シナ海について中国に譲らない姿勢を鮮明にした。

国務省は報告書を踏まえた声明で、中国に「国連海洋法条約に反映されているような国際法へ海洋権益を合致させるよう改めて求める」と表明した。中国は南シナ海に記した「九段線」の範囲内で事実上の主権とみられる管轄権を主張しているが、この法的根拠を否定した2016年7月のオランダ・ハーグの仲裁裁判所の判決に従うべきだと主張した。

声明は「南シナ海における違法で威圧的な活動を停止すべきだ」とも求めた。

報告書は国際法などを踏まえたバイデン政権の見解を示し、トランプ前政権の立場を引き継いだ。ポンペオ前国務長官は20年7月の声明で「南シナ海の大半の地域にまたがる中国の海洋権益に関する主張は完全に違法だ」と批判していた。違法認定によって、南シナ海で活動する中国企業などに対する経済制裁を可能にした。

バイデン政権はこのタイミングで報告書を公表することで、南シナ海問題に関与していく姿勢を改めて示した。ブリンケン国務長官は21年12月、訪問先のインドネシアで中国が南シナ海の実効支配を進めて「年3兆ドル(約340兆円)以上に相当する物流を脅かしている」と非難。東南アジア各国と協力して中国に対抗する姿勢を示した。

ベトナム、フィリピンなど東南アジア諸国の一部は南シナ海の領有権を中国と争っており、バイデン政権にも関与の継続を求めていた。

オースティン国防長官は一時、22年初めに東南アジアを訪問する方針を示した。これは新型コロナウイルスの感染拡大で延期するが、東南アジアへの関与には引き続き意欲をみせている。

トランプ前大統領は東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の国際会議の多くに欠席し、歴代の米政権では、この地域への関心の低さが際立っていた。

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