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Google、クラウドの環境負荷を見える化 軽減策も提案

【シリコンバレー=奥平和行】米グーグルは12日、企業向けに提供しているクラウドコンピューティングサービスで、利用に伴う環境負荷を可視化する取り組みを開始したと発表した。二酸化炭素(CO2)の排出量を減らすための助言も始める。環境対応を強化し、クラウドの利用企業の裾野を広げる。

12日に顧客・開発者向け年次イベント「グーグル・クラウド・ネクスト」をオンラインで開き、スンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)らが説明した。グーグルは企業向けクラウドサービスを注力分野に据え、営業・開発体制を強化してきた。

ピチャイ氏は「気候変動は私たちが直面する最大の課題だ」と述べ、クラウドでも対応を強化する考えを示した。同日から無償で提供を始めた新サービス「カーボンフットプリント」により、クラウド利用に伴うCO2の総排出量を定量化して示す。

顧客はプロジェクトやサービス、地域ごとにクラウド利用に伴うCO2の排出量を確認できるようになり、グーグルは社内外への説明や目標設定、達成に向けた進捗管理に活用することを見込んでいる。また、利用が少ないクラウドサービスを通知するなどして顧客がCO2の排出量を減らせるようにする取り組みを近く始める。

グーグルは収益の大半をインターネット広告に依存する。ネット広告は成長を続けているものの、収益源の多角化を目指しクラウド事業の強化も進めてきた。クラウドでは先行する米アマゾン・ドット・コムと米マイクロソフトを追い上げ、米シナジー・リサーチ・グループによると2021年4~6月期の世界シェアは10%まで拡大した。

グーグルは違いを出すため、顧客が複数の企業のクラウドサービスを併用する「マルチクラウド」への対応を強化している。19年に一元開発・運用基盤「Anthos(アンソス)」の提供を始めたほか、20年には他社のクラウドに保管しているデータも一括して分析できる「BigQuery Omni(ビッグクエリ・オムニ)」を追加した。

クラウドの普及に伴い、自社のデータセンターとの併用も増えている。12日にはグーグルのクラウドサービスと同様のシステムを社内に構築できるサービスの提供を22年前半に始めると発表した。通信会社などと組み高速通信規格の5Gと組み合わせて使う「ディストリビューテッド・クラウド・エッジ」も開始する。

新型コロナウイルスの流行により広がった新たな働き方への対応も強化している。クラウド部門のトーマス・クリアンCEOは12日、「コロナ後も企業で働く人の48%が在宅勤務を続ける」との見通しを示した。また、電子メールやビデオ会議システムなどを組み合わせた企業向けサービス「グーグルワークスペース」の利用者が30億人に達したと明らかにした。

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