ブラジル大統領、トランプ氏排除でtwitterを批判

【サンパウロ=外山尚之】ブラジルのボルソナロ大統領は12日、米ツイッター社がトランプ米大統領のアカウントを永久停止したことを受け、「検閲を残念に思う」と述べた。ボルソナロ氏はトランプ氏と親密な関係で、これまでも米大統領選の不正を主張するなどトランプ氏に同調してきていた。
ボルソナロ氏は首都ブラジリアの大統領府での式典で言論の自由について語り、その流れでツイッターなどSNS(交流サイト)運営会社の対応を批判した。欧州ではドイツのメルケル首相やフランスのルメール経済・財務相らがトランプ氏のアカウント停止を批判している。
もっとも、ボルソナロ氏の立ち位置は表現の自由を重んじるメルケル氏らとは異なる。ボルソナロ氏はトランプ氏の政治手法を模倣しており、従来型のメディアではなく、SNSで直接有権者とつながる手法を好む。過去には自身の支持者に対して、裁判所に対する抗議活動への参加を呼びかけるなど、今回問題となったトランプ氏と同様の行為を行っている。
ブラジルでは現在、ボルソナロ氏の熱狂的な支持者を中心に、ツイッターのアイコンをトランプ大統領の顔写真に代える抗議活動が行われている。ボルソナロ氏の息子で連邦下院議員のエドゥアルド・ボルソナロ氏も自身のアイコンをトランプ氏にしている。