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NYダウ、週間で6週ぶり下落 インフレ懸念強まる

【ニューヨーク=大島有美子】米国株式市場でダウ工業株30種平均が週間で6週ぶりに下落した。12日は前日比179ドル(0.5%)高の3万6100ドルで終え、週間では前週末比で227ドル(0.6%)下落した。最高値圏にはあるものの、インフレ懸念の強まりから米連邦準備理事会(FRB)が利上げを前倒しするとの観測につながり、相場の重荷となっている。

S&P500種株価指数、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数はそれぞれ前週末比0.3%、0.7%下落し、ともに6週ぶりの下落となった。債券市場ではインフレ警戒の国債売りが広がった。米5年物国債の利回りは12日に上昇(国債価格は下落)し、一時1.2%台後半と、20年2月以来の高水準をつけた。

米株式市場は11月初旬まで上昇基調を保ってきた。3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でのテーパリング(量的緩和の縮小)開始決定は織り込み済みだったほか、米下院議会が5日に1兆ドル(約113兆円)規模のインフラ法案を可決。米景気回復を期待した株買いも強く「好調な企業業績と経済指標の持続的な改善が、市場の安定を支える」(ナショナル・セキュリティーズのアート・ホーガン氏)状況だった。

基調が変わったのが10日発表の10月の消費者物価指数(CPI)だ。市場予想を上回る前年同月比6.2%上昇となり、投資家がインフレ懸念を強めた。債券市場も反応した。長期金利の指標となる米10年物国債は10日に前日比で約0.1ポイントと急上昇し、1.58%程度をつけた。

12日発表のミシガン大の消費者態度指数は物価上昇が重荷となり、10年ぶりの低水準に落ち込んだ。予測インフレ率は1年先が4.9%で、5年先は2.9%だった。

市場は利上げの前倒しに身構える。米ジェフリーズのトーマス・サイモンズ氏はミシガン大の結果を受け「FRBが重視するのは長期の期待インフレ率だ。(5年先の)長期予測が3%を超えてくれば、FRBは懸念を強めるだろう」と指摘した。同氏は12月のFOMCでテーパリングを加速し、来年半ばという当初想定より前倒しとなる3月にも終了し、22年中に2回利上げを実施するとみる。

インフレ懸念を見極める上で欠かせないのが供給制約の改善状況だ。小売り大手ウォルマートやターゲットは15日の週に2021年8~10月期の決算発表を控える。市場関係者は「供給制約がピークを過ぎたのかどうかを見極める上で重要な、最新の情報が得られるだろう」と着目する。供給制約の影響が長引きそうであれば市場にとってもさらなる重荷となり得る。

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