NY州副知事が辞任、選挙資金収賄の疑いで起訴
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【ニューヨーク=吉田圭織】米連邦検察当局は12日、東部ニューヨーク州の前副知事、ブライアン・ベンジャミン容疑者を収賄などの罪で起訴したと発表した。同容疑者は副知事になる前の州上院議員だった時に不正な選挙資金を受け取った疑いで逮捕されていた。
ニューヨーク州のホークル知事は同日、声明で「ベンジャミン氏の辞表を受理した」と明らかにした。「法的手続きが行われている間、副知事を続けられないことは明確だ」と表明した。
米メディアによると、ベンジャミン氏は12日、出頭した。同氏は2021年8月、セクハラ問題で辞任したクオモ前知事の後任に就いたホークル知事に指名された。22年11月の知事選では、ベンジャミン氏がホークル氏とともに出馬する予定だった。
米連邦地方裁判所が公表した告発文書によると、ベンジャミン氏は州上院議員時代の19年から21年に、不動産業者から選挙資金を受け取る見返りとして、ニューヨーク州から助成金5万ドル(約630万円)を給付することに合意した。その後、献金者についての書類の改ざんなど、収賄に関わる情報を隠蔽しようと試みたとされている。