クオモNY州知事の弾劾調査開始 連邦議員も辞任要求 - 日本経済新聞
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クオモNY州知事の弾劾調査開始 連邦議員も辞任要求

(更新)

【ニューヨーク=大島有美子】米ニューヨーク州のクオモ州知事のセクハラ疑惑などを巡り、州議会や連邦下院議員から知事への辞任圧力が強まっている。州議会は11日、知事の弾劾調査を始めると発表した。12日には連邦議会でクオモ氏と同じ民主党所属で同州選出のナドラー司法委員長やオカシオコルテス下院議員、上院トップのシューマー院内総務など複数の有力議員から辞任を求める声が上がった。

弾劾調査の開始にあたり、州議会のヘイスティ議長は声明で「知事に対する告発は深刻だ」と述べた。議会の司法委員会は証拠となる書類を集めたり、証人に面接したりする権限を持つ。クオモ氏に対しては州司法長官による調査も進んでいるが、議会の調査はこれと並行して実施される。新型コロナウイルスによる州の死者数を過少報告した疑いでも調査される見通しだ。

これまで元部下の女性6人がクオモ氏のセクハラを受けたと告発した。ナドラー氏は「繰り返される告発と知事の応対をみれば、現時点で知事は職務を続けることは不可能になった」と述べ、辞任を求めた。シューマー氏とジリブランド上院議員は「クオモ氏は統治する仲間と州民の信頼を失った。辞任すべきだ」との声明を出した。

オカシオコルテス氏は、民主党州議員50人超がクオモ氏は辞任すべきだとの書簡を公表しているのを「支持する」と述べた。米メディアによると同州選出の連邦議会下院議員19人のうち10人超が知事の辞任を求めた。

クオモ氏は12日に開いた電話会見で「辞任するつもりはない」と述べ辞任を否定した。「事実に基づく判断に自信を持っている。事実に裏打ちされていない意見は無責任だ」と述べ、辞任圧力を一蹴した。これまでの記者会見でセクハラ疑惑について謝罪したが「不適切な接触はしていない」と主張しており、告発者との言い分は食い違っている。

ニューヨーク州においては、高齢者施設でのコロナ死者数を過少報告していたとの調査報告が州司法長官から出ており、クオモ氏の情報公開姿勢に対して批判が集まっている。州議会は5日、クオモ氏に20年3月に付与したコロナ感染拡大に対処するための一時的な緊急権限を剥奪(はくだつ)する法案を可決した。

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